ニュージーランドで右派連立政権誕生へ 総選挙で6年ぶり政権交代の見通し

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ニュージーランドで14日、総選挙が行われ、最大野党の中道右派・国民党が第1党となった。右派の少数政党と連立政権を発足させる見通し。
与党・労働党を率いる現職クリス・ヒプキンス首相は、国民党のクリス・ラクソン党首に電話をかけ、敗北を認めた。
ラクソン党首は、国民党の支持者に感謝し、「希望をつかもうと手を伸ばし」「変化のために投票した」のだと述べた。
ラクソン氏は、ニュージーランド航空の最高経営責任者を経て政界入りした。2020年に初当選し、その翌年に国民党党首になったばかり。
現地紙ニュージーランド・ヘラルドによると、国民党は得票率約39%。定数121議席になると予想される議会で、国民党は50議席を得る見通し。右派ACT党は11議席を得る見通しで、右派連立でぎりぎりの過半数を得るものとされる。
開票率96%で、労働党は33議席、緑の党は13議席、ニュージーランド・ファースト党は8議席、マオリ党は4議席を得る見通し。
国民党が第一党になる見通しが発表されると、ラクソン党首は「国民党が次の政府を率いることになる」と宣言。「我々の政府はすべてのニュージーランド人のために成果を出す」と述べ、「経済を築き、減税を実現する」と約束した。
「生活費を引き下げ、法と秩序を回復する」とラクソン氏は述べ、「医療を改革し、子供たちが夢見る暮らしを送れる大人に成長するよう、教育していく」とも強調した。
ただし、国民党とACT党の連立政権が議会で安定過半数を確保するには、ニュージーランド・ファースト党の協力も必要になる可能性がある。ニュージーランド・ファースト党のウィンストン・ピーターズ党首はこれまでも、労働党や国民党主導の連立政権でかぎを握る存在だった。
今年1月にジャシンダ・アーダーン氏と交代して就任したヒプキンス首相は、選挙運動に協力した支持者に感謝し、「誰もこの結果は望んでいない」ものの「過去6年間の成果を誇りに思ってもらいたい」と党員に呼びかけた。
ラクソン党首は今回の選挙で、中間所得層への減税、少年犯罪対策、学校での携帯電話使用の禁止、労働党政権が進めた燃料税増税計画の廃止などを、公約した。
選挙前の主要テーマの一つが、生活費の急上昇だった。ニュージーランド経済にとって、最大貿易相手・中国の経済失速やウクライナでの戦争が、大きい打撃となっている。
「自分たちが苦しい思いをしているので、世界の大半に比べれば好調なのだと、国民は実感できずにいる」と、現地のエコノミスト、ブラッド・オルセン氏は話した。
労働党はアーダーン氏のもと、2020年の議会選で単独過半数を得た。比例代表併用制のニュージーランド総選挙で、単独過半数成立はそれまで前例がなかった。
しかし労働党は近年では支持を失い、国民の多くは物価高騰と新型コロナウィルスのパンデミック下で長く続いたロックダウンに不満を抱いた。
最終的な選挙結果は、11月3日に発表される。









