編集者が記事をロシア寄りに改変 NZ国営ラジオ、トップが謝罪

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ニュージーランド国営のラジオ・ニュージーランド(RNZ)のウェブサイトに、ウクライナでの戦争をめぐってロシアに肩入れした記事が複数掲載されていたとして、同ラジオ局のトップが12日、謝罪した。
RNZのウェブサイトは、ニュージーランドで最も閲覧されているニュースサイトの1つ。
RNZのポール・トンプソン最高経営責任者(CEO)は、そのサイトに「親クレムリン(ロシア大統領府)のごみ」が掲載されていたと説明。リスナー、サイト読者、職員、ウクライナ人コミュニティーに謝罪した。
トンプソン氏によると、RNZの職員らは9日にこの件を知らされた。以来、記事約250本について検証したという。
その結果、RNZによると、16本の配信記事が、ロシア政府側の主張を挿入する形で編集・改変されていたことが判明した。RNZはこの16本について、訂正と編集者の注釈を加えて再掲載した。さらに数千本の記事を詳しく調べる予定だという。
改変された記事にはたとえば、ロシアがクリミア半島を併合したのは「住民投票の結果を受けてのこと」、「ウクライナの親西側政府が東部と南部のロシア系住民を抑圧していたため」などと、ロシア政府側の主張が書き加えられていた。
ウクライナも国際社会も、ロシアのクリミア併合を承認していない。当時のクリミアでの住民投票については、国連が無効だと決議している。
RNZによると、オンライン記事を改変したとされる記者は休職処分を受けた。通信社から配信されRNZのウェブサイトに掲載される記事を、長年にわたって編集してきたという。
トンプソン氏はRNZの番組で、「非常に残念だ。打ちのめされている。つらい。ショックを受けている」と心境を説明。「どのように起きたのか、真相を究明しなくてはならない」と話した。
また、記事の編集プロセスについて外部チームによる検証を行うとした。
トンプソン氏は、「こんな親クレムリンのごみが私たちの記事になったのはとても残念だ」、「許されることではない」と述べた。
ヘレン・クラーク元首相は、RNZはもっとしっかりしていると思っていたとして、次のようにツイートした。
「ラジオ・ニュージーランドで編集作業に監督の目がほとんど働いていないのが、驚きだ。従業員や契約スタッフが幹部職員に気づかれないまま、ロシア寄りの姿勢を書き込んで、オンライン・コンテンツを書き換えられるとは」





