福島第一原発の処理水、24日にも放出へ 東電が準備開始

Construction works for an undersea tunnel off the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

画像提供, EPA

画像説明, 福島第一原子力発電所の海底トンネル部分では

日本政府は22日、東京電力福島第一原発にたまる処理水を太平洋に放出する作業を早ければ24日に開始すると関係閣僚閣議で正式決定した。これを受けて東京電力は、放出に向けた準備を開始した。

政府は22日午前の関係閣僚会議後、気象・海象条件に支障がなければ24日にも放出を開始できるよう、「速やかに準備」するよう東電に通達した。

これを受けて東電は、放出の第1段階として、処理水を海水で希釈した状態で貯留する作業に入った。その後、8月24日以降に第2段階として、連続で海洋放出を実施するとしている。

また、今年度は4回に分けて、計3万1200立方メートルの放出を計画していると明らかにした

岸田文雄首相は20日に福島第一原発を視察しており、処理水の放出が近いと予想されていた。首相は20日には原発を視察したほか、東電幹部と会談。21日には官邸で、全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長と面会した。

福島第一原発では2011年の東日本大震災以降、原子炉の冷却に使用された134万立方メートルの水が溜まっている。これは、オリンピック競技用のプール500杯分に相当する。

この水は今後、濾過(ろか)や希釈といった工程を経た状態で、向こう30年にわたって放出される予定だ。

日本は、期間もコストもかかる原発の廃炉に向け、処理水の放出が必要だとしている。しかし、2年前に政府が承認したこの計画に、アジア・太平洋諸国は警戒感を持っている。

一方、国際原子力機関(IAEA)は7月、この計画は国際基準に合致しているとする包括報告書を公表している。

IAEAは7月の報告書で、処理水の放出が人や環境に与える影響は「無視できる程度」だとした。しかし原発周辺の漁業関係者らはなお、処理水の放出よって漁獲への風評被害が起き、生計に影響が出ることを恐れている

近隣諸国の中では、中国が最もはっきりと懸念を表明しており、日本が海を「自分の下水道」のように扱っていると非難している。一方、韓国政府はこの計画を承認している。ただし両国とも、原発周辺でとれた日本の水産物の輸入を禁止している。

動画説明, 放射能に汚染された水の安全性、福島原発の水槽で証明できるのか