米テネシー州学校銃撃事件、容疑者宅に多数の銃器 親に隠して所有か

米南部テネシー州ナッシュヴィルの学校で6人が殺害された銃撃事件で、警察は28日、射殺された容疑者が銃器7丁を合法的に購入し、自宅に隠していたと発表した。
事件は27日朝、キリスト教系の私立学校コヴェナント・スクールで発生。児童3人(すべて9)と、臨時教員、用務員(ともに61)、校長(60)が死亡した。
ナッシュヴィル警察のジョン・ドレイク本部長によると、オードリー・ヘイル容疑者(28)の両親は、同容疑者が武器を所有すべきではないと考えていた。また、容疑者が銃を1丁だけ持っていると思っていたが、それも売り渡したと認識していた。自宅に複数の銃器が隠されていたことには気づいていなかったという。
自宅にあった銃器は、市周辺の店5カ所で合法的に購入されていたという。
容疑者はトランスジェンダーとされ、事件があった学校にかつて通っていたとされる。事件発生時、半自動小銃1丁を含む銃器3丁を所持していたという。
事件前に学校や周辺について調べ、地図を描き、警察が「声明文」と呼ぶものを書いていたとされる。

画像提供, Reuters
容疑者について無警戒
ドレイク本部長は、容疑者が「情緒障害で医師の治療を受けていた」と説明した。詳細は明らかにしなかった。
テネシー州には、暴力的な容疑者から警察が銃器を押収するのを認める「レッドフラッグ法」がない。それでも、もし今回の容疑者について自殺や暴力の傾向が報告されていれば、警察は銃器の押収に努めていただろうとドレイク本部長は発言。
「だが実際には、この人物が誰なのかや、その存在についてすら、警察はまったく知らなかった」とした。
警察車両に命中
容疑者は27日朝、ホンダ・フィットを運転して学校に到着。ドアに発砲して校内に押し入った。ドアはすべて施錠されていた。
ナッシュヴィル警察が公開した映像では、容疑者は正面ドアのガラスに発砲して破壊。校内に入って誰もいない廊下を歩いていた。
容疑者は護身ベストのようなものを着用し、片手にアサルトライフル(突撃銃)を持ち、腰の左側に別の銃器1丁をぶら下げていた。
容疑者は1階で発砲した後、2階に移動した。

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警察は午前10時13分、最初の通報を受けた。
警察車両が到着すると、容疑者は2階から発砲。車両1台のフロントガラスを直撃した。
ドレイク本部長は容疑者について、「高い場所から銃撃できるような訓練を受けていたと考えられる」と説明。簡単に警察に狙われないよう、窓ガラスから離れて立っていたとした。
本部長によると、割れたガラスで警官1人が負傷した。警官らは校内に突入し、10時24分に容疑者を射殺した。
今年だけで131件目
ジョー・バイデン大統領は28日、新たな銃規制法の制定を議会に求めた。
バイデン氏は、「私たちは国家として、祈り以上のものをこれらの(被害者)家族に負っている」と強調。「私たちはそれらの家族に行動を負っている」と述べた。
銃暴力のデータを集めているNPO「銃暴力アーカイブ」によると、今回の銃撃は今年に入ってアメリカで起きた131件目の銃による大規模殺傷事件だという。
AP通信のデータベースによれば、1999年のコロンバイン高校での銃乱射事件以降、アメリカの学校(大学含む)では銃による大規模殺傷事件が15件起きている。












