米独立記念日パレード銃乱射、容疑者を殺人容疑で訴追 2歳男児の両親ら犠牲

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米中西部イリノイ州シカゴ近郊で独立記念日のパレード中に銃が乱射された事件で、地元検察は5日、ロバート・クリモ容疑者(21)を殺人容疑で訴追した。この事件の死者は7人に増えた。容疑者は6日に出廷する予定。
シカゴに近いハイランドパーク市で4日に発生した乱射事件では、7人が死亡したほか、30人以上が負傷した。
レイク郡のエリック・ラインハート検事は、容疑者が「我々のコミュニティーに対する連続殺人」のために罰せられることになると述べた。
また、捜査が終了するまでに数十件の容疑で再び訴追されるとの考えを示した。
「(5日の訴追は)クリモ氏に対する容疑の第一段階に過ぎない」と、記者会見で述べた。「こう強調しておく。さらに多くの容疑が浮上するだろう」。
容疑者は、高性能ライフルを使って弾丸70発を群衆に向けて発射したとされる。逃走しやすいよう、女装していたとみられている。

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警察は4日、容疑者を捜索開始の8時間後に逮捕した。容疑者は犯行に使用されたものと同様のライフル1丁を所持していたという。
警察によると、容疑者の自宅からは銃器3丁も見つかった。容疑者は過去1年間に5丁の銃を購入していたが、その前に2度にわたって法執行機関が接触していたという。
2019年4月には、容疑者が自殺を図ったとされる日から1週間後に警察が通報を受け、自宅へ駆けつけた。同年9月には、「みんなを殺す」などと暴力的な脅しをかけていると家族から通報があった。
警察は当時、自宅からナイフ16本、短剣1本、剣1本を押収したが、それ以上の措置は取らず、容疑者は逮捕されなかった。
当局は5日、危険とみなされた人物から武器を押収し、さらなる銃の購入を禁止するよう裁判官が命じることができる「レッドフラッグ法」の認知度を高めるための教育キャンペーンを呼びかけた。

犠牲者
これまでに犠牲者7人のうち6人の名前が公表されている。
- イリーナ・マカーシーさん(35)、ケヴィン・マカーシーさん(37)夫妻。2歳の息子を守ろうとして死亡。息子は無傷だった
- ニコラス・トレドさん(78)。8人の子供を持つメキシコ人男性。家族を訪ねに来ていたという。車いすに乗っている状態で撃たれた
- ジャッキー・ソンドハイムさん(78)。ユダヤ系住民が多いハイランドパークのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝堂)で働いていた
- キャサリン・ゴールドスティーンさん(64)
- スティーヴン・ストラウスさん(88)
2歳の男の子が1人残され
事件現場周辺では2歳の男の子が1人でさまよっているのが見つかった。男の子の両親のマカーシー夫妻はクリモ容疑者に射殺された。
エイデン君は無傷で、祖父母が世話をしているという。
銃撃が起きた際、エイデン君は両親と離れ離れになってしまったと、現場にいたデイナ・リングさんと夫のグレッグさんは証言した。
夫妻は米CBSに対し、エイデン君が「体中を震わせた」見知らぬ女性と一緒にいるのを見つけたと語った。
「私たちは小さな男の子を取り上げて腕の中に抱きました」と、グレッグさんは言った。そして、「殺戮(さつりく)」の光景が広がっていたとした。
亡くなったケヴィン・マカーシーさんは仕事ができる優秀な従業員だったと、勤務先ジャガー・ジーン・セラピーの上司ジョー・ノーランさんは米NBCに語った。
「職場を離れれば、彼は誇り高い父親で、家族を心から愛する献身的な夫だった。私たちは彼がいなくなることをとてつもなく寂しく思う」

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車いすの男性も犠牲に
犠牲となったニコラス・トレドさん(78)の孫娘は、「愛情深く」「冒険好きな」人だったと語った。
トレドさんは当時、車いすに乗ってパレードを見学していたという。
「楽しく家族で過ごす一日になるはずだったのに、私たち全員にとって恐ろしい悪夢となってしまった」と、孫娘はクラウドファンディング募金サイト「GoFundMe」に書いた。
「私たちは傷つき、ぼうぜんとしています。今日、愛する人を失った全ての家族に哀悼の意を表します」
トレドさんの家族2人も銃弾を受けたが、重傷ではないという。

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地元のシナゴーグ(ユダヤ教礼拝堂)で働いていたジャッキー・ソンドハイムさん(78)も死亡した。
シナゴーグ側は声明で、「ジャッキーの死に対する私たちの悲しみの深さや、彼女のご家族や愛する方々へのお見舞いの気持ちを表すのに、ふさわしい言葉が見つからない」とした。
ジャッキーさんには夫と娘1人がいるという。









