預言者ムハンマド風刺のスウェーデン芸術家、自動車衝突で死亡=現地報道

Lars Vilks

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画像説明, ラルス・ヴィルクス氏は2007年に預言者ムハンマドを犬のように描いたことから、殺人予告を受け、警察が身辺を警護していた

イスラム教の預言者ムハンマドを風刺する絵を描いたスウェーデンのアーティストが3日、自動車の衝突で死亡したと現地メディアが伝えた。

報道によると、芸術家で活動家のラルス・ヴィルクス氏(75)はスウェーデン南部マルカリドの近くで、警察車両で移動していた。警察車両とトラックが衝突し、ヴィルクス氏のほか警官2人が死亡。トラック運転手は負傷した。

警察は、衝突で死亡した人たちの身元を公表していないが、ヴィルクス氏のパートナーが地元紙に対して、死亡したのは事実だと認めた。

警察は声明で、衝突の原因はまだはっきりしないが、衝突した車両以外の関与をうかがわせるものは現時点ではないとしている。

ヴィルクス氏は2007年に、イスラム教の預言者ムハンマドの顔を犬の体につけて描いた風刺作品を発表。複数の殺害予告を受けたため、警察の警護を受けていた。

イスラム教は、預言者ムハンマドの姿を具象的に描くことを冒涜(ぼうとく)にあたるとして、厳しく禁止している。

ヴィルクス氏の絵に多くのイスラム教徒が強く反発し、当時のフレデリク・ラインフェルト首相はイスラム圏22カ国の大使を呼び、事態の鎮静化を図る羽目になった。それから間もなく、イスラム原理主義勢力「イラクのアルカイダ」が、ヴィルクス氏を殺害すれば懸賞金10万ドルを提供すると、殺害を呼びかけた。

ヴィルクス氏が2015年にデンマークの首都コペンハーゲンで、表現の自由をテーマにした討論会を開いた際には、会場のカフェが襲撃され、乱射によって映画監督が死亡した。ヴィルクス氏は、標的はおそらく自分だったに違いないと後に話した。