NY州知事は複数女性に性的不法行為と州司法長官 「辞職すべき」とバイデン氏

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米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事についてレティシア・ジェイムズ州司法長官は3日、知事が複数の女性に性的な不法行為を重ね、連邦法や州法に違反していたと報告した。これを受けてジョー・バイデン米大統領は、知事は辞任すべきと述べた。
州司法長官が特別検察官に指示した独立調査は、複数の女性が昨年、知事による性的な問題行動の被害を訴え出たのを受け、5カ月間にわたり行われた。知事のスタッフを含め200人近くから事情を聴き、数万点の資料を検討した。
ジェイムズ州司法長官は調査結果を発表し、「独立調査は、アンドリュー・クオモ知事が複数の女性に性的いやがらせを重ね、それによって連邦法と州法に違反したと結論した」と述べた。知事が「複数の女性の同意を得ないまま、歓迎されない形で女性に触れ、複数の不見識な発言を繰り返した」と、ジェイムズ長官は述べた。
これを受けてクオモ知事は、自分は不適切な形で女性に触れたことはないと反論し、知事の職に留まるつもりだと強調した。
州司法長官のこの発表を受けて、クオモ知事は弾劾される可能性がある。州司法長官が指示した今回の独立調査は民事的な位置づけだが、知事は別途、弾劾調査と刑事捜査の対象にもなっている。今回の報告はそうした捜査の参考資料になる可能性が高い。
これまで州司法長官が調査結果を発表するまで判断を控えるとしていたジョー・バイデン大統領は同日、ホワイトハウスで記者団に質問され、「(クオモ知事は)辞任すべきだと思う」と答えた。「州議会が弾劾するかもしれないと承知している。確実にそうなると言っているわけではない。すべてのデータをまだ読んでいないので」と述べた。
バイデン氏とクオモ氏は共に、民主党所属の政治家。クオモ氏はかつて、大統領を目指しているのではないかと取りざたされたこともある。
「警官の首筋に指を」
州司法長官の報告によると、計11人の女性がクオモ知事による問題行動の被害に遭ったと主張している。そのうち8人は、知事から不見識あるいは自分を見下した、もしくは性的な発言を受けたという。7人が、知事に少なくとも1度、不適切に触れられたり体をまさぐられたりしたとしている。さらに4人は、同意なく知事からキスされたと話している。
ジェイムズ長官によると、問題行動を受けたと名乗り出た元スタッフに対し、クオモ氏とスタッフが報復行動に出たこともあったという。
女性の中には、知事の膝の上に座らされ、体を触られ、キスされたと話す人もいた。
長官によるとさらに、知事はアシスタントのブラウスの下に手を入れて胸に触れたり、年長の男とセックスしてもいいと思うか別の側近に尋ねたりしたという。
報告書ではそのほか、エレベーター内で州警察の女性警官の後ろに立った知事が、相手の首筋に指を走らせ、「ねえ君」と声をかけたと指摘している。
ハラスメントの指摘のほか、ジェイムズ長官の報告書は、「対決的で険悪な職場環境」を取りまとめていたのがクオモ知事だったと批判した。
調査を主導したジューン・キム特別検察官は、「知事に『ノー』と言えない職場環境で、知事や上級スタッフに不快な思いをさせたら、無視されるか隅に追いやられるか、あるいはもっとひどい扱いを受けることもあった」と述べた。
知事の反論と辞任求める与党
報告書に対してクオモ知事は声明で、「私から直接申し上げる。私は決して誰も不適切に触ったりしていないし、不適切な性的な誘いかけをしたこともない」と反論した。
「私は63歳だ。大人になってからはずっと、世間の目にさらされて生きてきた。(報告書が言うような)人間はまったく私とは別人だ。自分があんな人間だったことは一度もない」
ニューヨーク州から連邦議会上院に選出されている民主党のチャック・シューマー議員とカーステン・ジリブランド議員は、調査結果の発表を受けてあらためて、知事に辞任するよう呼びかけた。
「ニューヨーク州司法長官による本日の報告は、自分たちの経験を公表した勇気ある女性たちの主張を裏付ける内容だった。発言した女性たちを、私たちはたたえたい」と両上院議員は声明を発表した。











