世界経済、新型ウイルスで最大940兆円の損失=アジア開発銀

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アジア開発銀行(ADB)は15日、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)によって世界経済は5.8兆~8.8兆ドル(約620兆~940兆円)の損失をこうむるとの予測を発表した。
今回の損失予測は、ADBによる先月の予測の2倍以上となっている。損失額は世界全体の総生産の6.4~9.7%に相当する。
各国はCOVID-19の感染拡大を抑えるためロックダウン(都市封鎖)などの措置を取っているが、これが経済活動をまひさせている。アウトブレイクによる影響を抑えるため、各国は積極的な取り組みに踏み出している。
ADBの澤田康幸チーフエコノミストは、「この新しい分析は、COVID-19によって経済に非常に大きな影響が出る可能性について、広く状況を説明している」と話した。
「また、政策介入が経済へのダメージを最小限に抑えるために重要な役割を果たすことを示している」
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ADBは、移動や企業活動の制限が6カ月続いた場合と、3カ月で終わった場合を想定し、予測損失額に幅を持たせたと説明している。
アウトブレイクは金融市場にダメージを与えており、世界的に深刻なリセッション(景気後退)に陥るとの恐れが出ている。各国の中央銀行は、政策金利の引き下げや刺激策などを積極的に導入する方向に動いている。
アメリカでは先週だけで、失業保険の申請件数が300万件近くに上った。現在、アメリカの労働者の4分の1弱が何らかの補助を求めている。
アメリカの中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は、今週初め、アメリカの経済回復は当初の予想よりも遅れるだろうとの見方を示した。
FRBのジェローム・パウエル議長は、政府がさらに支援を行わなければ、アメリカ経済の回復はゆっくりとした、痛みを伴うものになると警告した。
イギリスでは、新型ウイルス対策費用が1232億ポンド(約16兆1000億円)に上るとの試算が出ている。
予算責任局(OBR)によると、従業員を雇い続ける事業主を対象に賃金の8割を政府が肩代わりする雇用維持制度が負担の大部分を占めており、今年の政府の借り入れは国内総生産(GDP)の15.2%に上る見込みだ。










