トランプ氏、ロシア疑惑捜査「ただちに」中止せよと 元側近をギャング扱いと批判

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ドナルド・トランプ米大統領は1日、2016年米大統領選へのロシア介入疑惑について、ジェフ・セッションズ司法長官は捜査を「ただちに」中止させるべきだとツイートした。
トランプ氏は連続ツイートで、司法長官に捜査中止を求めるほか、捜査を率いるロバート・ムラー特別検察官について「完全に自己矛盾している」と書いた。
今回の一連のツイートが従来のトランプ氏の発言と異なるのは、セッションズ長官に捜査中止を呼びかけた点。大統領はこれまで、司法省は政治介入を受けてはならないと認めていた。
米報道によると、トランプ氏の側近の間には、ムラー検察官が14カ月に及ぶ捜査内容の大統領に関連する部分を近く報告するのではないかとの見方が出ている。7月31日には、ムラー検察官の捜査で起訴されたトランプ陣営の元選対本部長、ポール・マナフォート被告の公判が始まった。同被告は、ロシア疑惑とは無関係の銀行詐欺罪などに問われている。
こうしたなかトランプ氏は1日、「これはひどい状況でジェフ・セッションズ司法長官は、この仕組まれた魔女狩りをただちにやめさせるべきだ。この魔女狩りが我々のこの国にさらに染みをつけ続ける前に。ボブ・ムラーは完全に自己矛盾しているし、周りにいて彼の汚れ仕事を請け負っている17人の怒れる民主党員はUSAの恥だ!」とツイートした。

さらにトランプ氏は、「トランプ陣営は史上最も成功した大統領選のひとつを展開した。ロシアとの結託など、まったくのでっちあげだ。嘘っぱちの、とっくに否定済みの文書の金は民主党が払った。コーミー、マケイブ、ストローク、それと美人の愛人リサ・ペイジと一緒に、魔女狩りを始めるのに使われたんだ。みっともない話だ!」とツイートした(太文字は原文では大文字強調)。

相次ぐ連続ツイートで大統領は、マナフォート被告の公判についても攻撃し、禁酒法時代の1920年代シカゴで勢力を振るったギャング、アル・カポネ(訳注:英語発音は「カポーン」)にたとえてみせた。
「歴史を振り返れば、よりひどい扱いを受けたのはどっちだ、アルフォンセ・カポネ、伝説的なギャングのボスで人殺しで『人民の敵その1』か。それとも、レーガンとドールに愛された政治顧問で、有罪になっていないのに今は独房にいるポール・マナフォートか。ロシアとの結託とやらはどこにある」とトランプ氏は書いた。
ホワイトハウスのサラ・サンダース大統領報道官は連続ツイート後の定例記者会見で大統領のツイートは「命令ではない」、「意見だ」と述べた。
さらには、トランプ氏が「捜査についてどう思っているかは当初から、間違いようがないほどはっきりさせてきたと思う」とも付け足した。
ユタ州選出のオリン・ハッチ上院議員(共和党)は報道陣に、「ムラー捜査はなくなって欲しいと思う人は大勢いる」ものの、「そういうことにはならない」と話した。
上院共和党で3番目の地位にあるジョン・スーン議員(サウスダコタ州)は議事堂で報道陣に、「ここにいるほとんどの人間は、捜査プロセスは最後まで見届ける必要があると思っているし、そういうことになる」と話した。
民主党のアダム・シフ下院議員は大統領のツイートを、「あからさまな司法妨害だ」と批判した。

<解説> 興味深いタイミング――ジョン・ソープルBBC北米編集長
大統領が特別検察官に捜査にいらだち、動揺し、怒っている。これは別に今に始まったことではない。
しかし、ロバート・ムラー氏の解任を司法長官にはっきりと求めたのは、これが初めてだ。タイミングも興味深い。元選対本部長のポール・マナフォート被告の公判が始まったばかりだからだ。被告は、親ロシア派のウクライナ政治家たちと、どの程度の仕事上の関わりがあったのか申告しなかった罪に問われている。
加えてタイミング的には、ムラー捜査がトランプ一家に迫りつつある時でもある。特に、長男ドナルド・ジュニア氏と義理の息子ジャレッド・クシュナー氏の振る舞いに。2人は大統領選中にトランプタワーで、ロシア政府と近い関係にあるロシア人弁護士と面会している。
厳密に言えば、セッションズ司法長官はムラー検察官を解任できない。自分自身が選挙中にロシア政府関係者と接触していたことを理由に、ロシア疑惑捜査から身を引いているからだ。
皮肉なことに、ムラー捜査は、トランプ氏がツイッターを使って司法長官に圧力をかけたり威圧したりしたことはないか、その点についても注目している。
大統領の最新ツイートはその点に関連するものだと、みなされるかもしれない。











