「このドアに鍵をかけたら彼は死んでしまう」 パンデミックの英国で困窮、増える心の病
エド・トマス特別特派員

平均すると7秒に1人――。メンタルヘルス(心の健康)の支援を必要として、今年9月に英イングランドで、国民健康サービス(NHS)へ照会された人数だ。イングランド北西部バーンリーで活動する「ミック牧師」にとって、それは決して意外な数字ではない。かつて麻薬密売人で、自分も精神病に苦しんだミック・フレミング氏は、今や牧師となり、新型コロナウイルスのパンデミック下で困窮し、心の健康を損ない、日々生きることに苦しむ人たちに、救いの手を差し伸べている(文中敬称略)。
(注意:この記事には自殺・自死への言及が、複数出てきます)

ジョアンは1年半前、パートナーのロバートをいきなり失った。自分の全存在が揺さぶられた。
「自分のせいだと、そんな気がする。助けてくれる人を、私がすぐに見つけてこなかったから」
ロバートの心の健康は、最初のロックダウンで悪化した。自宅にずっといなくてはならない状態にうまく対応できず、死にたいと思うようになった。
精神医療の専門チームにジョアンが連絡をとったのは、ロバートが亡くなる2週間前のことだった。次の日には誰かがロバートに直接電話するからと言われた。しかし、その電話はかかってこなかったと、ジョアンは言う。
そして2週間後、ロバートは自分の命を絶った。
ジョアンは今、バーンリーの中心部にあるミック牧師の新しい家で、私たちの取材に応えてくれている。ここはかつてはジムだった場所で、ジムはパンデミック中に閉鎖した。今ではミック牧師の教会として生まれ変わり、そして「通りの教会」と呼ばれている。
とても大きい場所だ。ジムだった頃からのシャワーやロッカーや鏡も残っているし、そのほかに大事なものがいくつか追加された。祭壇があり、巨大な木の十字架がある。隅には新しい事務室が4つ、整えられた。これは、資格をもつカウンセリングの専門家が、静かに、個別にカウンセリングをするために使う。
ロバートの遺体を発見したのは、ジョアンだった。彼女が2週間前に連絡した精神医療チームから、その日の内に電話があった。

「その人たちは、『ロバートさんと話せますか』って」
「私はこう答えました。『もういません……やってしまったんです』」
電話をかけてきた女性はこれを聞いて謝り、とても忙しかったのだと話したという。
「彼女はこう言いました。『本当に残念です。もっと早くにかけ直せていたら良かった』と」
ジョアンはこの精神医療チームを責めてはいない。けれども、もっと早くに助けの手が届いていれば、ロバートは救えたかもしれないと考えている。
「そうすれば大丈夫だったんじゃないかと。まだここにいたんじゃないかと思う」
ロバートの死から1年以上たち、ジョアンは今も彼の死にさいなまれている。その思いを口にすればするほど、苦しい思い出がよみがえってくる。しかし、それでも自分の気持ちを分かち合いたいのだと言う。
「フラッシュバックが続いていて、彼のことが毎日、頭の中で見える。目が覚めた時も。眠りにつく時も」
ある時、もう何もかも耐えきれなくなった。
「ミック牧師に電話をしたら、ここに来るよう言ってくれた。最高だった。すごく助けてくれた」
「通りの教会」はジョアンにとって救いとなった。ここに来れば自分も家族も安心できるのだと言う。そしてそう思っているのは、ジョアンだけではない。何百人もの人が毎週、希望を求めてここへやって来る。
残念ながら、ジョアンの物語はミック牧師にとって、あまりにおなじみすぎる話だ。ロバートが死んだその時、ロバートの家の近所でほかに青年2人が自らの命を絶ったのだという。そのころミック牧師は、バーンリーの駐車場で食料を配る日々を送っていた。
「何が起きているのか信じられなかった。何かしなくてはと、それは分かっていたし、どこかホームになる拠点が必要なのも分かっていた。COVID-19による混乱と惨状に取り組むためには」
私たちは1カ月ほどミックの教会に出入りしていた。教会は誰でもにこやかに受け入れる、オープンドアの方針をとっている。ミックは、自分と同じようにつらい思いをしてきた人たちに、希望をみつけてもらいたいと思っている。かつて麻薬の密売人だったミック牧師は、今では信仰を得て、貧しい人たちの飢えをいやしている。
ミック牧師は幼いころ、見知らぬ相手に暴行された。同じ日に姉が急死するという悲劇にも見舞われた。混乱の末に麻薬におぼれ、やがて自分が麻薬を密売するようになった。薬と犯罪にまみれた生活を40代になるまで重ねたが、ある日、ほかの密売人を殺そうとしたとき、相手が連れている幼い子供たちの姿に目を奪われた。いきなり強烈な光を浴びると共に、啓示を受けた。乗っていた盗難車の中で、持っていた銃で自殺しようと引き金を引いたが、不発だった。ひどい混乱状態に陥り、病院の精神病棟に入れられた。そこで知り合った牧師や大学講師と対話を重ねていくうちに、自分も苦しみながら人を助けるという道を歩き始めた。マンチェスター大学で神学の学位を取り、聖職者になった。
ロックダウンで大勢が困窮していたパンデミック1年目の昨年、ミック牧師や教会の仲間がバーンリーの貧しい人たちを助ける様子を、BBCが取材した。
ミック牧師の教会は今では、急速に規模を広げている。独自のフードバンクと古着バンクを持ち、牧師は警察や住宅協会、地元市役所や薬物依存症からの回復を支援する団体などとも連携している。
「ここで提供するものはすべて無料です。温かい食事は無料。コーヒーは無料。紅茶は無料。カウンセリングも無料」なのだと、ミック牧師は説明する。「人が生きるのを手伝う。それが僕たちのしていること。もしかするとたった1日、先延ばしするだけかもしれない。それでも1日、命が続いたことになる。大勢は死んでしまうので」。
ミック牧師はとりわけ、支援が届きにくい弱い人たちの精神医療を心配している。支援施設のベッドにたどりつくどころか、自分のかかりつけ医にもなかなか行けない人たちのことだ。こういう人たちは、メンタルヘルスの治療をなかなか受けられない。
「受けられる支援はないに等しい。精神医療制度は実に消極的で、静観主義なので」
新型コロナウイルスの感染対策のためイギリスで繰り返されたロックダウンや、何カ月にもわたる行動制限のせいで、さらに事態は悪化したとミックは言う。 地元バーンリーでは、家に閉じこもるしかない間に孤立し、麻薬やアルコールに手を出し、そして状態が一気に悪化した人たちが大勢いると。

この記事の内容に苦しい思いをしている方には、日本の厚生労働省が運営する「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス総合サイト」が、心の健康に関する情報や相談先を紹介しています。また英語では、BBCが心の健康に関する情報をBBCアドバイスで提供しています。

イングランド北部のランカシャー・サウスカンブリアNHS財団信託によると、1カ月の間にいわゆる「第136条」収容の対象となる人数が、2021年9月には過去最多になった。「第136条」収容とは、精神疾患を患っている様子の人を警察が拘束し、安全な場所に収容することを意味する。ランカシャー・サウスカンブリア地区の今年9月の収容人数は196人。1日6人以上だ。
この事態に対応するため、同NHS信託は警察や救急救命隊と連携し、街なかで危険な状態にある人への現場トリアージ対応を強化したという。
ミック牧師によると、自分が出会う人は誰もが心の健康に問題を抱えて苦しんでいるという。不安感にさいなまれる人、パラノイア(偏執症)の人、あるいは日々をただ生きるのがともかくつらいという人……。
忙しい1日が終わると、教会のドアを閉じる。しかしそこで、鍵をかけようとしたその時、電話が鳴る。
また誰かが助けを求めている。名前はジョン。会話の端々が聞こえてくる。ジョンは混乱して、居場所を失い、怒り、そして自分を殺してやると、まくしたてている。自分はひどい目に遭った、ひどい不正の犠牲になった、自分は狙われている――と。
ミック牧師はジョンに、穏やかに、思いやり深く語りかける。
「ここへ来て。僕に会いに来て。ここで待っているから。君を待ってる。君のために紅茶を入れるよ。それでじっくり話をしよう」
合意成立だ。ジョンは死のうとはしない。そしてミックはジョンを待つ。
「もしこのドアに鍵をかけたら、彼は死んでしまう。それは事実だ。なのでドアは開けておかないと」
教会にやってきたジョンは、怒鳴っている。汗をかいて、息苦しそうだ。見ているだけでもつらい。

「誰だか分かってるんだ」。がたがた震えながらジョンは言う。「本当に最悪な連中だ。僕にひどいことばかりする。もうたくさんだ。もういい加減にしてくれ」。
ミック牧師はそっとジョンを迎え入れて、部屋の真ん中へと誘導する。
「さあ、深呼吸してくれないかな」。ミックは両腕でジョンを支えて言う。「たっぷり息を吸って……はいて……そう……。どうしてパニックしたのか、教えてくれるかな」。
15分もすると、ジョンはずっと落ち着いている。呼吸は穏やかになり、紅茶を飲みながら、温めたじゃがいもと肉のパイを食べている。危機的な状態になる直前、処方箋(しょほうせん)を書いてもらおうと慌てて、かかりつけ医に電話したのだと言う。けれども、48時間後にかけ直すようにという返事が返ってきたそうだ。
ここに来られてありがたいと、ジョンは言う。ほかに行ける場所はどこにもなかったので。「誰も聞いてくれない。聞いてくれるのはこの人だけだ」と、ジョンはミック牧師を指さす。
2020年末にBBCが自分の慈善活動を報道しなかったら、いざという時には自分を頼ってほしいと、バーンリーの人たちにこれほど知れ渡ることもなかったはずだ。牧師はそう言う。そもそも自分の教会としてこの場所を見つけることも、無理だったかもしれないと。
「この場所は大勢に新しい息吹を吹き込んでいる。大勢を助けている。あのドアをくぐりぬけられない人たちは、死んでしまう」
私たちは次の日、ジョンに再会する。にこにこ笑っていて、まるで別人のようだ。
「何をどう考えたらいいのか、分からない。何をしたらいいのか、誰に話をしたらいいのかも分からないんだ」とジョンは言う。
「自分の心の健康について口にすると、精神病院に入った方がいいよという目で見られてしまう」

けれどもジョンは、自分のかかりつけ医に今年ずっと行っていないこと、そして精神医療を信用できなくなったことも明かしてくれる。精神医療制度など「存在しない」と。ミック牧師は地元の精神医療危機対応チームにジョンのことを伝えているが、ジョンはそのチームと会えていない。
ランカシャー・サウスカンブリアNHS財団信託によると、今年7月~9月にかけて同NHS団体の精神医療緊急対応センターの活用率は、2020年9月~12月より75%も多かった。今年8月にメンタルヘルス案件として同地域で報告された件数は、成人10万人につき600人近くに達し、イングランド全体の平均より50%近く多かったという。
聖マシューズ教会のアレックス・フロスト牧師にとって、この統計は意外でも何でもない。私たちは1年前にミック牧師を取材した際、アレックス牧師とも知り合った。聖マシューズ教会では、信者席の代わりにテーブルやいすを置いている。そして助けが必要な人のために温かい食事を用意できるよう、調理台を置いている。
「メンタルヘルスの危機的状態になって支援が必要なのに、4カ月も待った人の話を聞いている」と、アレックス牧師は言う。「橋から飛び降りるのを説得されてやめた人たちには、危機対応ケアの電話番号を渡している」。
デミ・レアと子供2人は、朝ごはんのため聖マシュー教会にやってきた。この一家を見ていても、苦労している様子はうかがえない。しかし、もう何カ月も食料品の買い出しに行けていない、フードバンクや慈善団体や配給が頼みの綱なのだと、デミは言う。

彼女は2020年末に初めてメンタルヘルス支援を求めて、当局に連絡をとった。電話でコンサルティングを受けられたのは今年6月。今ではセラピーの順番待ちだ。しかしそれまで何かと頼っていた祖母が今年8月に亡くなると、デミの心の状態はさらに悪化した。
「いろいろなことがちゃんとできない。経済的にも厳しくて。ほとんどまともにやっていけない」
私たちと会った後、アレックス牧師を通じてデミはカウンセリングを受けられるようになった。本当にありがたいとデミは言う。
「通りの教会」に戻ると、多忙な1日が終わって疲れ果てたミック牧師に、また話を聞く。牧師と、支援スタッフのケヴと。雑談しながら、前の晩に命を絶ったとうわさされている青年2人の話をする。ミックとケヴはショックを受けつつも、驚いてはいない。ただし、憶測で語らないようにと私たちに注意もする。
そうやって話をしていると、前の晩と同じように、緊急事態が次々と起きる。30分の間にミックのところには、3人のパニックした人たちから電話が次々とかかってくる。
最初の1人は、死ぬつもりだと言い残して家出をしたという息子の母親。2人目は、やはり子供が自殺を考えていると心配する母親。この人たちにとって、専門家にすぐ会ってもらうのが、本当に難しいのだとミックは言う。
そうしているうちに、3人目からの電話が鳴る。
「もうやっていけない。もう生きていたくないの」。女性が静かな声で言う。「誰も聞いてくれない。もうただ眠ってしまいたい。そのまま、二度と目覚めたくない」。
ミックは彼女を支えようとする。自分の頭を両手で支えながら。
「その気持ち、僕も分かりますよ」とミックは言う。「けれども暗闇よりも強い光はあるんです。月曜になったらここに来てもらいましょうね。会いましょうね」
何か薬は飲んだかと牧師が尋ねる。「はい」という答えが返ってきた。過剰摂取となってもおかしくない量を。ケヴはただちに電話で救急車を呼ぶ。この間、ミックは彼女が意識を失わないよう、話し続ける。
「ミック、もうともかく生きていたくないの。暗いトンネルの中にいて、外に出られないの」と女性は言う。
ミックは懇願する。「いつでも望みはあるから。自分のドアに鍵がかかっていないか、確かめて」。

救急隊が女性のもとに到着し、その無事を確認するまで、ミック牧師は通話を続けた。けれどもいったいどうして、彼が救急電話を受けることに? 電話に出られない時はどうなるのか? 1人で対応できる範囲を超えてはいないか?
寝ていた時に1回、電話に出そびれたことがあると牧師は話してくれた。発信者は気がかりなメッセージを留守番電話に残したそうだ。「電話に出てくれないなら、死んでやる」と。
その人は残念なことに、自分の命を絶ってしまった。そう説明するミック牧師の声が感情で揺れる。
数日後の朝、私たちがまた教会を訪れると、そこに29歳のロビーと言う男性がいた。一晩中、外にいたが、今では教会の事務室で所持品をミックに見せている。身に着けている服のほかは、いくつかのビニール袋に入ったものが所持品のすべてだ。
処方された薬を、ミックに見せる。ロックダウンの最中、ロビーは苦しみ、やがて幻聴を耳にするようになった。バーンリーでよく知られた橋から飛び降りろと、そう命令する声も聞こえた。ぎりぎりのところで警察が間に合い、ロビーを思いとどまらせた。ロビーは精神科に入院した。

それ以来、ロビーはランカシャーにある複数の精神科で6カ月間、専門的な治療を受けてきた。治療はうまくいったとロビーは言う。しかしこの教会にやってくる前日、ロビーは宿泊先の手配が何もないまま、退院させられてしまった。バーンリー行政区役所の住宅課へ行くよう言われたが、たどりついたころには役所は閉まっていた。
「結局、街の中を一晩中歩き回って、ここが開いたらすぐに来てミック牧師に会いに来た。ここがなかったら、自分は死んでいた」とロビーは言う。
ミック牧師は激怒している。ロビーの治療に使われた金が、無駄になってしまったと怒っている。
「精神科からいきなり街の中に放り出された。しかも、ゾウでも殺すほどの大量の薬を渡されて。悲劇だ。こんな風にならなくてもいいはずだ」
ロビーも動揺し始める。「混乱して、死にたくなって……まるでわざと僕にそうさせようとしたみたいな……もう自分なんかいなくてもいいって言われたみたいだ。でも僕はただ、もっとちゃんとしようと思ってるだけなのに。今よりいい暮らしがしたいだけなのに。もうたくさんだ」。
その夜、「通りの教会」はロビーのホテル代を払った。その次の夜、バーンリー行政区はロビーのため、パブの上にある民宿の相部屋を手配した。しかしそれから72時間しない内に、ロビーは精神科に再入院していた。
私たちは教会を訪れるたびに、ミックを支えるボランティアの人たちと話をして、そして精神医療の支援が何としても必要な人たちに、それを届けるのがいかに大変か、繰り返し聞かされた。ボランティアの1人はデイヴィッド・アレン。20年以上の経験があるメンタルヘルスのカウンセラーだ。
「ここバーンリーだけの問題ではなくて、国中の問題だ。そして一番大変な思いをする人たちは決まって、どん底にいる。その人たちは、誰も助けてくれないので、自分は置き去りにされたと感じている」。牧師によると、そういう人の多くは、自分で自分を治療しようとする。麻薬とアルコールで。
話をしていると突如、教会の外で、またしても緊迫した事態が起きる。男性が路上に倒れ、女性が悲鳴を上げる。「OD(過剰摂取、過量服薬)! 助けて! 表で過剰摂取しちゃった」。
ミック牧師は素早く対応する。外にはすでにかなりの人だかりがしている。自転車であたりをぐるぐる走り回る子供たちもいる。住民支援担当の警官2人が無線で何やら報告している。
しかし、まっさきに地面に手足をついたのはミックだった。反応のない男性に話しかけ、脈をとっていた。教会の中に急いで戻り、助手のケヴにナロキソンをとってくれと言う。ナロキソンとは、たとえばヘロインなどオピオイド系薬品の過量服薬に素早く効く薬だ。

注射を手にミックが男性のもとへ戻ったころには、緊急事態は終わっていた。救急の投薬は不要で、男性はすでに立ち上がっていた。それでもミックは動揺し、感情的になっていた。
「今みたいな場面、誰だって見たくない。でもこの国のどの都会でも町でも、あれが現実なんだ。それで不快になる人がいるなら申し訳ないが、あの人たちはあのままだと死んでしまう。全員一人残らず、助けられるのに」
ミック牧師と仲間たちは、自分たちの今年の成果を誇りに思っている。しかし同時に、メンタルヘルスの問題が今後パンデミックでさらにどうなるのか、恐れてもいる。
マンチェスター大学のルーク・マンフォード博士(医療経済学)は、イギリスの貧困地区の多くが大変なことになっていると話す。東ランカシャーの2019年7月と2021年7月を比べると、メンタルヘルスの救急通報は4倍近くまで増えたのだという。そして「国内の他の貧困地区でも、同じくらい厳しいことになっている」と。
ランカシャー・サウスカンブリアNHS財団信託は、地域のメンタルヘルス医療を改善するため、NHS資金を3カ年で計1160万ポンド(約18億円)を受け取ることになっているという。
ミック牧師は、暴力にあけくれる麻薬の売人から、パンデミック下で人の命を救い続ける人に様変わりした。それはミックという1人の人間の贖罪(しょくざい)と救済を意味する。
「死にゆく人たちに仕えること。それが自分にとって何よりありがたい、人生最大の特権だと思っている」とミックは言う。
「これほど心地よい気持ちでいるのは、生れて初めてだ。自分はつくづく自由だと、そう感じる。おかげで自分は前よりはるかに良い人間、強い人間、優しく穏やかな人間になれた」
(NHSイングランドは私たちの取材に対し、心の健康で支援が必要な人は誰でも、NHSに相談するよう呼びかけていると答えた)
写真:フィル・エドワーズ

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