北朝鮮、駆逐艦の進水式で事故 金総書記は「犯罪行為」と非難

スーツ姿で屋外の演台の前に立つ北朝鮮の金正恩総書記。背後には北朝鮮の国旗が立てられている

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画像説明, 北朝鮮の金正恩総書記は、進水の失敗は「我が国の尊厳と誇りを一瞬にして著しく傷つけた」と非難した

北朝鮮の国営メディアは22日、最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が、新型軍艦の進水式における「重大な事故」の発生を厳しく非難し、決して容認できない「犯罪行為」だと断じたと伝えた。

国営メディアによると、5000トン級駆逐艦が進水した際、船底の一部が押しつぶされ、艦体が傾いた。進水式には金総書記も参加していた。

金総書記は、6月に予定されている重要な党会議までに艦船を修復するよう命じるとともに、設計に関与した関係者の責任を追及するよう指示した。事故については、「わが国の尊厳と誇りを一瞬にして著しく傷つけた」と述べた。

この事故による死傷者の有無について、国営メディアは言及していない。

金総書記は、東部の港湾都市・清津(チョンジン)の造船所で発生した今回の事故について、「絶対的な不注意、無責任、そして非科学的な経験主義」に起因すると厳しく非難した。

また、事故に関与した者たちの「無責任な誤り」について、6月に開催予定の党中央委員会総会で処分する方針を示した。

処分の具体的な内容は明らかにされていないが、北朝鮮をめぐっては深刻な人権侵害が国際的に指摘されている。

人権活動家らによると、同国では韓国のDVDを視聴したり、脱北を試みたりしただけで収監される事例もあるという。

北朝鮮が国内の事故を公に報じるのはまれだが、いくつか前例はある。

昨年11月には、6カ月前に発生した軍事人工衛星の空中爆発を「最も重大な失敗」と表現し、準備を「無責任に進めた」として関係者を批判した。

一方、2023年8月には別の人工衛星打ち上げ失敗について、緊急点火システムの不具合が原因としながらも、「大きな問題ではない」との見解を示していた。

今回の事故は、北朝鮮が西海岸で5000トン級駆逐艦を新たに公開してから数週間後に発生した。

この艦船は70発以上のミサイルを搭載可能とされ、金総書記は海軍力の近代化における「画期的な成果」と評価し、来年初頭の配備を予定していると述べていた。