米ボーイング機、運航中に機体の一部が落下 米当局が171機の運航停止を指示
米アラスカ航空が運航していたボーイング「737MAX9」の機体の一部が落下した事故を受け、米連邦航空局(FAA)は6日、同型機171機の使用停止を指示した。
アラスカ航空の旅客機は5日、オレゴン州から離陸した直後に緊急着陸した。
FAAは、「アメリカの航空会社が所有する、あるいはアメリカ国内に駐機しているボーイング737MAX9を一時的に使用停止とする」と指示した。171機が調査対象。
調査には1機あたり4~8時間かかるという。
米ユナイテッド航空は、FAAの指示により、保有する同型機79機を調査したと発表した。これにより、6日には約60便が欠航となった。
事故のあったアラスカ航空機は5日、オレゴン州ポートランドからカリフォルニア州オンタリオに向かっていた。しかし追跡データによると、上空約1万6000フィート(4876メートル)に達したところで緊急降下を開始した。
乗客乗員177人を乗せていた同機は、ポートランドに安全に帰還した。
報道各社に提供された画像には、機体の隙間から見える夜空が写っており、断熱材やその他の破片も見られた。
明らかな構造的欠陥の原因や負傷者の報告については、現時点では明らかにされていない。
乗客のエヴァン・スミスさんは、「飛行機の左後方から大きな破裂音とヒューという音がして、それから酸素マスクが全て落ちてきた」と語った。
また、「その列には子供が座っていて、シャツが吸い出されて機外に出てしまった。母親が子供を捕まえて、シャツと一緒に行かないようにしていたそうだ」と話した。
非常口にもできる部分が落下か
また、パイロットが管制官に迂回(うかい)を要請している録音も公開された。
音声データの中でパイロットは、「緊急事態だ。減圧されている。戻る必要がある」と伝えている。
写真などによると、被害があったのは機体の後方3割のエリアで、エンジンや翼よりも後ろだった。
被害のあった機体部分は、他の航空会社では追加の非常扉として使うこともあるが、アラスカ航空では使用していないという。
航空会社のパイロットとして長年の経験を持ち、航空安全について多くの著書を持つテリー・トーザー氏は、この部分が非常口として使使われていないなら、ボルトで固定すべきだったと述べた。
トーザー氏はBBCニュースチャンネルに対し、乗客は機内からこの部分が通常の窓でないことはわからなかっただろうと語った。
また、この部分がなくなってもおそらく飛行には影響はなかっただろうが、近くに座っていた人には「大きなリスク」があったはずだと付け加えた。
「幸運なことに、この窓側の席には誰も座っていなかった。もしベルトをしていなかったら放り出されていただろう」
アラスカ航空のベン・ミニクッチ最高経営責任者(CEO)は、事故を受けて65機の運用を停止。「1機ずつ全面的な補修と安全検査を終えた後に運用を再開する」と述べた。
ボーイングは声明で、FAAの決定を支持すると発表。また、アラスカ航空の事故について国家運輸安全委員会の調査に協力すると述べた。
「安全は我々の最優先事項であり、今回の出来事が顧客とその乗客に与えた影響を深く遺憾に思う」と、ボーイングは述べた。
今回の事故によって、同社のベストセラーモデルにまた問題が起きたことになる。同型機はと2019年に墜落事故を起こした後、約2年間運用を見合わせていた経緯がある。











