同性カップルと子供の写真を無断利用、イタリア与党に賠償命令

(右から)BJ・バローンさん、息子のマイロさん、フランキー・ネルソンさん。マイロさんは手に「ハッピー・プライド」と書かれた紙を手にしている

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画像説明, (右から)BJ・バローンさん、息子のマイロさん、フランキー・ネルソンさん。マイロさんは「ハッピー・プライド」と書かれた紙を手にしている

イタリアの裁判所はこのほど、カナダ人の同性カップルと新生児の息子の写真を無断で代理出産反対キャンペーンに使用したとして、イタリアの極右与党「イタリアの同胞」に損害賠償を命じる判決を出した。

BJ・バローンさんとフランキー・ネルソンさんは2014年、代理母を通して息子のマイロさんを授かった。

その瞬間をとらえた写真は広く拡散された。2016年になり、「イタリアの同胞」がこれを無断利用した。

裁判所は、同党が「写真を攻撃的な理由で使用した」として、2人にそれぞれ1万ユーロ(約160万円)を支払うよう命じた。

この裁判は、イタリアの性的マイノリティー(LGBTQ)専門の法律事務所ゲイ・レックスが起こした。「イタリアの同胞」は控訴している。

Brothers of Italy

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画像説明, イタリアの極右与党「イタリアの同胞」は、バローンさんとネルソンさん、マイロさんの写真を無断で、代理出産反対キャンペーンに使用した

バローンさんとネルソンさんはBBCの取材に対し、「私たちにとっては小さな勝利だが、イタリアや国外のLGBTQ+コミュニティーにとっては大きな勝利だ。この写真は私たちを象徴する全てを表している。家族、受容、無条件の愛だ」と述べた。

「イタリアの同胞と首相に勝利したことで、私たちはこの写真を取り戻し、家族とは愛だと世界に示せる」

写真家のリンジー・フォスターさんが撮影したこの写真は2016年にも、アイルランドのメアリー・フィッツギボンズ議員(無所属)が、同性カップルの代理出産利用に反対するために無断使用した。

イタリアのジョルジャ・メローニ首相は、第2次世界大戦以降で最も右寄りの政権を担っている。

「イタリアの同胞」は、政治的にはイタリア社会運動(MSI)の流れをくむ。MSIは、同国で独裁を敷いていたファシスト党のメンバーが、戦後に結成した政党。

今年3月には、ミラノ市議会に同性カップルの子供の出生登録をやめるよう指示し、抗議デモが起きている。