ハリポタ作者、ラシュディさん支持表明で脅迫受けたか 警察が捜査

画像提供, Getty Images
英スコットランド警察は14日、「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングがインターネット上で脅迫された疑いがあり、捜査を開始したと明らかにした。ローリングさんは、12日に米ニューヨーク州で講演中に刺された英作家サルマン・ラシュディさん(75)を支持するツイートをしていた。
12日にショトーカ・インスティテュートで講演中だったラシュディさんは、壇上に駆け上がった男に、顔や首、腹部などを少なくとも10回刺された。ドクターヘリで近くのペンシルヴェニア州イーリーに運ばれ、手術を受けた。現在は人工呼吸器を外され、会話ができるようになったという。
ラシュディさんを襲ったとされるニュージャージー州在住のハディ・マタール容疑者は、襲撃直後に壇上で拘束され、逮捕・起訴された。保釈は認められず、勾留されている。
ローリングさんはラシュディさんの事件があった日、「とても具合が悪くなった。無事でありますように」とツイート。
翌13日には、あるツイッターアカウントから送られてきた「心配するな、次はお前だ」という返信のスクリーンショットを公開した。
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このアカウントは他にも、ラシュディさんを襲った犯人を称賛するツイートを多数投稿していた。
ローリングさんはその後、「支援のメッセージをくれた皆さん、ありがとう。警察が動いています(ほかの脅迫についても)」と報告した。
脅迫のツイートは、14日朝には削除された。
警察が捜査に着手
スコットランド警察の報道官は、「ネット上で脅迫があったという報告を受け、警官が調べを行っている」と述べた。
警察は以前にも、ローリングさんのトランスジェンダー(出生時の身体的性別と性自認が異なる人)に関する発言がインターネットで受けた批判について捜査している。
ローリングさんのほか、多くの作家や著名人がラシュディさんを支持する声明を出している。
ハリー・ポッターの映画シリーズを手掛けるワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーは、ローリングさんへの脅迫を強く非難するとの声明を発表した。
「我々はローリングさんをはじめ、自らの創造性と意見を勇敢にも表現している全ての作家やクリエイターを支持する」
「悪魔の詩」出版で脅迫
インド出身でイギリス国籍のラシュディさんは、1988年に4作目の小説「悪魔の詩」を出版したのをきっかけに、9年もの間身を隠さざるを得なくなった。
超現実主義でポスト・モダンなこの小説は、その内容がイスラム教を冒涜(ぼうとく)しているとして一部のイスラム教徒の怒りを買い、いくつかの国で出版が禁止された。。
出版当時のイランの最高指導者だったホメイニ師は、ラシュディさんの殺害を求めるファトワ(宗教的な見解)を発し、300万ドルの懸賞金をかけた。このファトワは現在も有効だ。
イラン政府は現在、ホメイニ師の命令から距離を置いている。ただ、イランの準公的な宗教団体は2012年、懸賞金に50万ドルを上乗せした。










