ニュージーランド、称賛された感染対策に疑念 デルタ株が広がる

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ニュージーランドのクリス・ヒプキンス保健相は22日、新型コロナウイルスのデルタ変異株が国内で確認されたことを受け、同国の感染対策について「大きな疑問が生じている」と述べた。
ニュージーランド政府は、新たに21人の感染者が確認されたと発表した。
新型ウイルス感染症COVID-19の対応を担当しているヒプキンス氏は、デルタ株が「事態を大きく変えた」と説明。現在の対策は、「やや適切さに欠けているように思える」とした。
同国はこれまで、素早く厳しいロックダウンを実施することで、COVID-19の流行を抑えてきた。
新型ウイルスの感染拡大を実質的に食い止めていたことから、その取り組みは評価されてきた。ジャシンダ・アーダーン首相は繰り返し、「私たち500万人のチーム」という表現を使ってきた。
首都でも感染を確認
米ジョンズ・ホプキンス大学のデータでは、ニュージーランドで確認された感染者は3054人、死者は26人にとどまっている(日本時間23日午前)。
しかし最近、オークランドで男性1人がデルタ株に感染していることが検査で判明。当局は全土の緊急ロックダウンを発表した。
現在、感染者は72人となっている。オークランドの学校7校で生徒の陽性が確認されたと報じられているほか、政府は首都ウェリントンで6人の感染者が見つかったと発表した。
当局は、24日までとされている今回のロックダウンについて、延長することになるだろうと警告している。
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保健相の発言
ヒプキンス保健相は22日、新型ウイルスを国内で根絶することが今も政府の目標だと、テレビの政治トーク番組で述べた。
「だが現実は、感染した人から24時間以内に誰かにうつる恐れがあるウイルスが、事態を大きく変えている」
「現在の防御策はすべて(中略)適切さと強力さにやや欠けているように見え始めている」
ヒプキンス氏はさらに、「私たちの今後の長期計画について、いくつかの大きな疑問」が報じていると述べた。
「そのうち、もっとオープンな態度で臨む必要が出てくるだろう」
ワクチン接種率は低調
ニュージーランド保健省によると、人口500万人弱の同国で、ワクチンの2回接種を受けたのは、今月19日時点で96万人超となっている。1回接種をしたのは約170万人。
接種事業のスピードをめぐっては、批判の声も上がっている。ニュージーランドのワクチン接種完了者の割合は、経済力が大きな国々でつくる経済協力開発機構(OECD)の中で最低レベルにとどまっている。
アーダーン首相は今月に入り、国境閉鎖を年内いっぱい続けると発表した。その間に国民にワクチン接種を実施するのが狙いだと説明した。
その後、隔離措置のない旅行を認める、自己責任を基本とした新たなモデルへと移行する予定。








