台所で見つかった中世の名画、29億円で落札 フランス

画像提供, AFP/Getty Images
中世イタリアで活躍した画家の長らく失われていた絵画が、フランス家庭の台所で見つかった。この絵画はオークションにかけられ、2400万ユーロ(約29億円)で落札された。
13世紀のゴシック画家チマブーエの「軽蔑されるキリスト」は9月、フランス北部の女性宅で、台所にかけられているのが発見された。
当初は600万ユーロほどで落札されるとみられていたが、予測の4倍もの値段がついた。オークションを手掛けたアクテオン・オークションハウスによると、中世絵画の落札金額としては史上最高額だという。
同社のドミニク・ル・コン氏は、「チマブーエのような珍しい画家の作品が出品された時は、予想外の展開に備えなくては」と話した。
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イエス・キリストの受難を描いた「軽蔑されるキリスト」は何年もの間、コンピエーニュの町の台所のガスコンロの上にかけられていた。持ち主は、ほとんど価値のない古い宗教画だと思っていたという。
オークション関係者がこの絵を見つけ、鑑定に出すよう持ち主に勧めた。赤外線を使った鑑定の結果、チマブーエ(雄牛の頭)の愛称で呼ばれていたチェンニ・ディ・ペーポの作品に似ていることが分かった。
フィレンツェ生まれのチマブーエは13世紀後半から14世紀に活躍。様式重視の中世から、より自然な表現が増えるルネッサンスに向かう過渡期を担う1人だった。
今回発見された「軽蔑されるキリスト」は幅20センチ、高さ26センチと小さいもの。多翼祭壇画として、イエス・キリストが裏切られ、裁判にかけられ、十字架にかけられるまでを描いた連作の一部とみられている。
チマブーエが1280年頃に手掛けたこの祭壇画の連作は、ロンドンのナショナル・ギャラリーに1幅、ニューヨークのフリック・コレクションに1幅が残されている。
チマブーエの画風はビザンティン美術の影響を大きく受けており、ポプラの木板を金色に塗った背景が特徴だ。









