ドイツでビール販売量が減少、ノンアルコールビールは伸びる 健康志向の反映か

ドイツでビールの消費量が減り続けている一方で、ノンアルコールビールの人気がかつてないほど高まっている。
ドイツ連邦統計局によると、ノンアルコールビールの販売量は、2013年に対して109%増とこの10年ほどで2倍以上に増加している。一方、ビール全体の販売量は過去30年以上で最低水準となっている。
今年は統計を開始して以来初めて、半年間の販売量が40億リットルを下回った。
2025年上半期のドイツ国内におけるビール販売量は、前年同期比で6.3%(2億6200万リットル)減少し、約39億リットルだった。

独南部ミュンヘン近郊にあるエルディンガー醸造所は、1880年代からビールを製造している。同社のステファン・クライス最高経営責任者(CEO)は、飲酒習慣が変化しており、現在では生産量の約25%がノンアルコールビールだと語った。
「たとえノンアルコールでも、若者にとって魅力的なビールのあり方を見つける必要がある」とクライス氏は述べた。
「若者たちがどのように集まり、どのようにパーティーを楽しむのかを理解する必要がある。『今ビールが必要だ』と教えてくれるアルゴリズムなんて存在しない」

クライス氏は、ドイツのビール文化は依然として頑健だとみている。エルディンガーは現在、ノンアルコールビールをエナジードリンクの自然な代替品として位置づけ、スポーツイベントで宣伝している。
ミュンヘンのカフェ・コスモスで働くバーテンダー、ルイス・フォン・トゥッヒャーさんは、顧客の多くが健康志向になっていると語った。
「2000年代には、水を飲んだ方がいいかもしれないと言うと、嫌がられたり、本気で怒られたりすることがあった」とトゥッヒャーさんは述べた。
しかし現在では、変化が見られるという。
「誰もが自分のアルコール消費を、前より少し意識するようになっている。ほとんどの人は今でもアルコールを飲むけれども、前より意識して飲んで、合間にノンアルコール飲料を挟むようになっている」とトゥッヒャーさんは説明した。

それでもトゥッヒャーさんは、アルコール度数の高い通常のビールが消えることはないと話す。
「わずかな変化だと思う。夜間に販売する通常のビールは一晩で150〜500リットルほどで、ノンアルコールビールはせいぜい20リットル程度だ。この二つの間には依然として大きな差がある」
バイエルン州北部バンベルクで開催されたザントケルヴァ民俗祭では、ドイツにおけるアルコールビールの伝統が健在だとうかがえた。
5日間にわたる祭りの期間中、バンベルクの曲がりくねった中世の街並みには、音楽隊、ソーセージの屋台、そして数え切れないほどのビールスタンドが並び、盛況だった。
旧市街のザントストラッセでは、地元在住のパスカルさんが友人とビールを楽しんでいた。
「ビールはこの街にとってとても大事で、ここには醸造所がたくさんある」とパスカルさんは話した。
「ビールと祭りを目的に大勢がここへ来る。バンベルクでのビール消費量が本当に前に比べて減っているなんて、とても思えない」
ビアガーデンの外に立っていた学生のマグダレーナさんも、同じ意見だ。
「周りを見渡すと、誰もが手にビールのグラスを持っている。だから、特にこの地域では、ビールは日常生活の大きな一部になっていると思う。健康的ではないことは皆わかっているけれど」
「特に私の世代では、日常的にお酒を飲む人は少なくなっているとは思う。それでもここは今でもドイツだし、今でもバイエルンだ」











