トランプ氏、コロンビアへの財政支援を打ち切り ペトロ大統領を「麻薬指導者」と

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は19日、南米の友好国コロンビアへの財政支援を今後は実施しないと述べた。
トランプ氏は自らのソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領を「違法薬物のリーダー」と呼び、「麻薬の大量生産をコロンビア全土の大小の畑で強く奨励している」と非難した。
そして、アメリカが「大規模な資金や支援金」を提供しているのに、ペトロ氏は麻薬の生産を止めるために「何もしていない」と主張。アメリカは今後、コロンビアへの「資金や支援金」の提供をしないとした。
米政府のウェブサイトによると、アメリカは2023年にコロンビアに7億4000万ドル(約1115億円)超の財政支援をした。支援のすべてが停止されるのかや、いつ停止されるのかは不明。
両国をめぐっては、米軍が9月にコロンビアの領海内で小型船を攻撃し、ペトロ氏がアメリカを「殺人」を犯したと非難してきた経緯がある。
米軍はその後もカリブ海で「麻薬運搬船」だとする船への攻撃を続けており、アメリカと南米諸国の関係は悪化している。
アメリカは9月、コロンビアについて、麻薬密売に関する約束を守らず、アメリカの対外援助法が定める支援を受ける資格がないと判断。米国務省は9月、ペトロ政権下のコロンビアでコカイン生産量が記録的に多い量に達しており、原料コカを国内で根絶やしにするという目標は達成されていないと発表していた。ただ国務省は同時に、コロンビアが支援を受け続けられるよう免除措置を設けていた。
しかし、ペトロ氏から「殺人」を非難されたのを受け、トランプ氏は態度を硬化。支援の停止表明に至った。
一方、ペトロ氏は、アメリカが9月の攻撃でコロンビアの漁民を殺害し、コロンビアの主権を侵害したとしている。
ソーシャルメディアでペトロ氏は、「コロンビアの小型船はエンジン故障のため漂流し、救難信号を出していた」、「米政府からの説明を待っている」と投稿。「漁民のアレハンドロ・カランサは麻薬取引とは何の関係もなく、漁を日課にしていた」と主張した。
カランサ氏は9月15日、カリブ海で漁をしていて、乗っていた小型船が米軍の攻撃を受け、殺害されたとされる。
トランプ氏は現行の小型船攻撃について、中南米からアメリカへの麻薬流入を食い止めるのが狙いだとして、正当性を主張している。だが米政府は、攻撃対象の船や、それに乗っていた人たちの身元に関し、詳細も証拠も示していない。
国連が任命した人権の専門家らは、アメリカの空爆を「超法規的な処刑」だとしている。
米軍はカリブ海で相次ぎ船を攻撃している。直近の攻撃は16日で、これでここ数週間の攻撃は少なくとも6回となった。米政府の発表によると、それ以前のヴェネズエラ沖での5回の攻撃では、少なくとも27人が殺害されている。
16日の攻撃は潜水艇に対するもので、2人が殺された。また、初めて生存者が報告された。
トランプ氏は、この船に「フェンタニルを中心に、その他の違法麻薬も積まれていた」ことを米情報機関が確認していたと主張した。

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トランプ氏はまた、潜水艇攻撃の生存者2人を、それぞれの出身国のエクアドルとコロンビアに帰すとした。
BBCが提携する米CBSニュースは、この件に詳しい情報筋の話として、生存の2人は米海軍艦に移されたと伝えた。
トランプ氏はここ数週間、ヴェネズエラが麻薬をアメリカに送り込んでいるとして、ヴェネズエラ指導層に対する圧力を強めている。同国のニコラス・マドゥロ大統領は、トランプ氏が同国を「アメリカの植民地」にしようとしていると非難している。
トランプ氏は先週、米中央情報局(CIA)にヴェネズエラでの秘密作戦を許可したと記者団に認めた。また、ヴェネズエラ国内への攻撃を検討しているとも話した。











