ダイハツ、国内全工場で生産停止 安全性確認試験で不正
ファリア・マスード、マイケル・ブリストウ、BBCニュース

画像提供, Getty Images
トヨタ自動車の完全子会社の自動車メーカー、ダイハツ工業は25、26の両日で、日本国内の4工場すべてで稼働を停止した。来年1月末まで停止するとしている。同社は先週、安全性を確認する認証試験で不正をしていたことを認めていた。
ダイハツは30年以上にわたり、車両の認証試験で64車種についてデータを改ざんするなどしていたと、20日に発表した。
大分県、滋賀県、京都府にある工場を25日に稼働停止にしたのに続き、大阪府の本社工場も26日に稼働を止めた。
このスキャンダルで、国内の工場従業員約9000人に大きな影響が出ている。
世界有数の自動車メーカーのトヨタの評判にも、ダメージが及ぶ可能性がある。不正があったとされた64車種のうち、24車種はトヨタのブランドで販売されている。
ダイハツは20日の記者会見で、すべての車両の出荷を停止したと発表した。同社に対しては国土交通省が調査を進めていた。
認証試験の結果の改ざんは、生産を滞らせないために行われていたとみられる。
ダイハツは今回のスキャンダルを受け、主な部品メーカーなどと協議し、影響に対処していくとしている。また、直接取引をしていない小規模の下請け会社への支援も検討するとしている。
直接取引のある国内の納入会社は423社あり、工場が稼働停止の間はそれらの会社に補償する方向で交渉しているという。
企業の成長へのプレッシャー
ダイハツは1907年創業。年間約110万台の車を販売しており、トヨタの年間販売台数約1000万台の1割近くを占めている。
自動車業界アナリストのデイヴィッド・ベイリー氏は、「この問題は4月に、衝突試験で不正があったことが明らかになったことから始まった。その後、トヨタによる独立調査委員会が、エアバッグや試験の速度などでも問題があることを確認した」と説明。
「現時点では実際の生産品が安全ではないとの指摘は出ていないが、試験の際に組み込んでいたのとは別の部品を組み込んだ車を売っていたということなので、大問題だ」と話した。
トヨタは2009年、フロアマットとアクセルペダルの不具合によるリコールで評判が傷ついた。さらに2012年、パワーウィンドウスイッチにの不具合が見つかったとして、全世界でヤリス、カローラ、カムリの一部モデルなど700万台以上のリコールを実施した。
ベイリー氏によると、トヨタはこのリコールで「根本的に変わった」という。
「急成長をやめ、再び品質を重視し、厳しい品質管理のために外部の人を招き入れた。ただ、子会社のダイハツにはそれが及んでいなかったようだ」
多くのアナリストは、企業として成長することへのプレッシャーが、多くの自動車メーカーに影響を与えていると指摘。公表以上の排ガスがディーゼル車から検出された独フォルクスワーゲンの例を挙げる。同社をめぐっては2015年、アメリカが同国の大気浄化法に違反している疑いがあると指摘した。







