アメリカで長引く熱波、やけどが急増 高熱の表面に触れ
サム・カブラル、マックス・マツァ、BBCニュース

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アメリカで熱波が長引いている。熱くなった地面や物体に触れ、重度のやけどを負う患者が急増している。
アリゾナ州の医療関係者は、太陽で熱せられたアスファルトの上に倒れ込み、やけどをした患者もいると話した。
同州フィーニックス市では、気温が華氏110(摂氏43)度を超える日が24日続き、最長記録を更新した。
当局は、地表の温度が沸点に近いこともあるとし、猛暑の場所を避けるよう警告している。
アリゾナ熱傷センターのケヴィン・フォスター医師は、全45床がすべて埋まっているとBBCニュースに説明。うち約3分の1は、高熱のコンクリートやアスファルトの表面に触れたことによる重度のやけど患者だとした。
また、「夏場は忙しい時期なので驚きではないが、それでも患者数は予想より少し多い」と述べ、新患の割合は昨夏を上回っていると言った。
患者の多くは、暑さで足元がおぼつかなくなって転倒した高齢者や、転倒してすぐに立ち上がれない子どもたちだ。
しかし、「最大の問題」は、脱水症状を起こしやすく、歩道で失神することもある薬物使用者だと、フォスター医師は話す。
「熱くなった地面に倒れ、そのまま動かなければ、10~15分で熱疲労や、やけどなどの問題に見舞われる」
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フォスター医師によると、やけど患者の中には、皮膚移植が必要な「Ⅲ度」の深い傷を負っている人もいるという。
同センターでは入院患者のほか、やけどの外来患者も150人以上治療している。それらの人々には、自動車のシートベルトの金属部分など、高熱の表面に触れてやけどをした人もいるという。
車内や、濃い色のアスファルトの表面は、気温よりはるかに高温になることが、研究から明らかになっている。金属やアスファルトにほんの数秒触れるだけで、重度のやけどを負う恐れがある。

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アリゾナ州マリコパ郡の「ヒート・リリーフ・ネットワーク」は、人々が体を冷やしたり水分を補給したりできる施設を調整している。現在、そうした施設は235カ所ある。
活動に関わっているクリオ・ワーナーさんによると、こうした施設を毎週、数百人が利用している。多くは家をもたない人だが、エアコンを一日中つけたくない、あるいはつける余裕がない人もいるという。
施設はすべてボランティアによって運営されている。いすのある涼しい部屋を提供できる企業や、礼拝堂などをもつ非営利団体などが協力している。同ネットワークが活動を始めたのは、2009年の「特にひどい」熱波の時期だったという。
同ネットワークは今年、暑さの厳しい時間帯に人々が横になって休むことができるセンターを初めて整備した。コミュニティーからの要望に応えたもので、現在18カ所あるという。
地面に座り込んで
高熱の表面に触れることによるやけどは、猛暑に見舞われた地域の近くでも発生している。
アリゾナ州ラスヴェガスの退役軍人クリストファー・マルコムさん(73)は、気温が43度に達した日にバス停で地面に座り込み、ひどいやけどを負ったと、米NBCニュースに語った。
「ジーンズをはいていたが、舗装が熱くてやけどしたようだ」
マルコムさんは当初、やけどの深刻さに気づかなかったという。
「暑さには慣れている」、「フィリピンに7年ほど住んでいた。暑さに悩まされたことは一度もない」と、マルコムさんは話した。












