米当局がアマゾンを提訴、「顧客だましプライム会員に登録」 解約も煩雑と

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米連邦取引委員会(FTC)は21日、米オンライン通販大手アマゾンが顧客をだましてプライム会員契約を自動更新させており、解約の手続きも煩雑にしているとして、ワシントン州の裁判所に提訴した。
FTCは、アマゾンのウェブサイトは「巧妙な」デザインになっていると指摘。顧客をプライム会員に登録させ、買い物をする際に自動更新されるよう誘導しているとしている。
また、アマゾンは解約を求める顧客に対し、「4ページにわたる、6回のクリックが必要な、15のオプション付きの」面倒な手続きをさせていたとした。
アマゾンはFTCが提訴する前にキャンセル・プロセスを変更したが、同社の戦略は買い物客の保護を目的とした法律に違反していると、FTCは指摘している。
FTCのリナ・カーン委員長は、「アマゾンは利用者をだまして同意なしに(プライム会員のサービスを)購入させ、ユーザーをいらだたせるだけでなく、多大な損害を与えた」と述べた。
FTCは、アマゾン側に強制的に慣行を改めさせる裁判所命令と、制裁金を科すことを求めている。金額は示していない。
アマゾンは反発
アマゾンは、「事実と法律の解釈に誤りがある」として、提訴に反発。
FTCと問題について協議している最中に、予告なしに提訴されたとした。
「実際のところ、顧客はプライム会員サービスが大好きで、プライム会員への登録手続きも解約手続きも、明確かつシンプルにデザインされている」
同社のプライム会員には全世界で2億人以上が加入している。配送特典や、ストリーミング映画へのアクセスなどを提供する同サービスは、アメリカでは年額139ドル(月額14.99ドル)、イギリスでは年額95ポンド。
2021年からプライム会員サービスについて調べを進めてきたFTCによると、アマゾンは適時に書類を提出することを拒むなど、度々調査を遅らせようとしたという。
米インサイダー・インテリジェンス社のシニアアナリスト、エブリン・ミッチェル=ウルフ氏は、FTCは「アマゾンを見せしめにした」と述べた。
「企業にとって、アカウントを作るよりも解約の方が難しいというのは、よくあることだ」
積極的な取り締まり
ジョー・バイデン米大統領によってFTC委員長に任命されたカーン氏は、アマゾンが関係するアメリカの競争政策を批判したことで知られる。
同氏は、オンラインショッピングや、米テクノロジー大手の権力を取り締まるため、より積極的に取り組むと約束している。
アマゾンをめぐっては、ここ数週間で今回の件を含め3つの訴訟が相次いでいる。
FTCと米司法省は、音声アシスタント「アレクサ」と会話した子どもたちの音声データなどを同社が保管し、子どものプライバシーに関する法律に違反していたとして提訴。先月末に、同社が2500万ドルを支払うことで和解している。
このほか、2018年に同社が買収したドアベル会社リングのスマート・ドアベルについて、利用者の録画映像に無制限にアクセスできる権限をスタッフに与え、ハッキング対策を講じなかったことによりプライバシー保護に違反したとして、FTCが提訴。こちらも580万ドルの支払いで和解した。










