パリ中心部で銃撃、3人死亡3人負傷 クルド文化センター標的か

動画説明, 銃撃事件発生後のパリの現場周辺の様子

フランスのパリ中心部で23日午前、銃撃事件があり、3人が死亡し3人が負傷した。クルド文化センターが標的だった様子で、現地住民が被害を受けた。動機は人種差別的なものだった可能性がある。

銃撃はパリ10区のダンジャン通りで起きた。男性2人と女性1人が射殺された。負傷者3人のうち1人は重体とみられ、2人は重傷を負って治療を受けている。

実行犯(69)は現場ですぐに逮捕された。男は最近、刑務所から釈放されたばかりだった。

目撃者によると、実行犯は長身で年配の白人男性だった。

犯行動機は確認されていないが、パリ検察によると容疑者は過去に人種差別的な暴力行為で起訴されている。男は2021年12月8日、パリ・ベルシー地区の移民キャンプで、複数のテントを刃物で襲撃した。最近釈放されたが、その理由は明らかにされていない。

23日の銃撃現場を訪れたジェラルド・ダルマナン仏内相は、容疑者と「極右」グループとの関連はいまのところ確認されていないと話した。

パリ10区のアレクサンドラ・コルドバール区長は、銃撃で犯人も負傷し、クルド人コミュニティセンターやレストラン、美容院が銃撃を受けたと述べた。

目撃者のアリ・ダレクさんは、外を歩いていた時に銃声が聞こえたとBBCに話した。「振り返ってみると、みんながあちこちに走っていた」。

「それから5、6分後、美容院で働いている知人がいたので店内に入ってみると、男が逮捕されているのが見えた」

事件を目撃した小売店主はAFP通信に対し、鍵をかけて室内に閉じこもっていると語った。7、8回発砲音を聞いたという。

男は抵抗することなく警察に拘束された。襲撃に使われた凶器は押収されたと報じられている。

検察は殺人事件として捜査を開始したと発表した。

クルド人コミュニティーの反応

事件後、現場に集まっていた人々と警察の間で衝突が起きた。

動画では、群衆が道路の真ん中で火をつけたり車の窓を割る様子が確認できる。これに対し、暴動鎮圧用の装備を身につけた警官は催涙スプレーで対応した。

襲撃されたアフメット・カヤ・クルド人センターを運営するフランスのクルド民主評議会(CDF-K)は、事件を非難する短い声明を発表した。

仏紙ル・モンドは同センターの広報担当氏の話として、フランス当局は「またしても」パリに住むクルド人の保護に失敗したと報じた。

エマニュエル・マクロン大統領は、首都のクルド人コミュニティーが「凶悪な攻撃の標的」となったとし、対応にあたった警察の「勇気」を称えた。

今回の銃撃は、パリで2013年1月、過激派民族主義組織「クルド労働者党」(PKK)の共同創設者らクルド人女性活動家3人が殺害された事件から約10年後に起きた。

この事件ではトルコ人の男1人が殺人容疑で起訴されたが、裁判が始まる前の2016年に死亡した。

CDF-Kは声明で、この歴史的事件に言及。23日の襲撃は「2013年1月9日にパリで発生した、クルド人活動家3人の暗殺事件からまもなく10年を迎えるという時期に起きた」と述べた。当局は今のところ、2つの事件の関連を確認していない。

パリ警視庁は声明で、ローラン・ヌニェス警視総監とクルド人コミュニティーの指導者たちが24日朝にも面会する予定だと明らかにした。

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