ゴッホ作品の額縁に損傷、「ジャスト・ストップ・オイル」活動家に有罪判決

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環境保護団体「ジャスト・ストップ・オイル(ともかく油をやめろ)」の活動家2人が、フィンセント・ファン・ゴッホの作品の額縁に損害を与えた件について、器物損壊罪で有罪判決がくだった。
ルイ・マケクニー被告(22)とエミリー・ブロックルバンク被告(23)は今年6月、英ロンドンのコートールド・ギャラリーに展示されるゴッホの「花咲くモモの木」の額縁に、自分たちの手をのりで貼り付けた。額縁への被害は約2000ポンド(約34万円)だった。
マケクニー被告には3週間の禁錮刑が科せられた。ブロックルバンク被告は執行猶予付きの有罪判決となった。
ブロックルバンク被告は、「私がしたことでそれほど(額が)傷んではいないと思う。のりははがれる」と話した。
欧州ではこのところ、気候変動の活動家らによる同様の抗議が相次いで起きている。
合法的な理由はない
ウェストミンスター治安判事裁判所のニータ・ミンハス地区判事は、犯行による損害は「かなりのもの」だと指摘。「18世紀に作られた額縁が永久的な損害を受けた。元の状態に戻せるようなものではない」と述べた。
また、ゴッホの作品は「歴史的かつ美術的に大きな価値」があるもので、その額縁への被害は「小さいものでも、つまらないものでも、一時的なものでも、取るに足らないものでもない」と指摘した。
その上で被告らに対し、「私はあなた達を器物損壊罪で有罪とする。合法的な理由がないのに、無謀な根拠をもとに損害を与えたからだ」と述べた。
ドーセット州出身のマケクニー被告はこれまでにも、道路封鎖を防止するための差止命令に違反したり、プレミアリーグの試合に不法侵入し、自分をゴールポストに縛り付けたりといった活動で、たびたび禁錮刑を受けている。

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マケクニー被告とブロックルバンク被告は6月30日、コートールド・ギャラリーで「花咲くモモの木」の額縁に自分たちの手を貼り付けた。
被告側のフランチェスカ・コチアーニ弁護士はギャラリーのキュレーターの1人、カレン・セレス氏に、「被告らによる抗議によって」作品の価値が上がったかと尋ねた。
「たとえば、この絵画を20〜30年後に売却するとしたら、今より価値が上がる可能性はありますか?」
これに対しセレス氏は、もともとこれほど有名な絵の「(価値が上がることは)絶対にない」と答えた。さらに、公開展示用にコートールド基金が所有するこうした作品を、販売することはそもそもできないと説明した。

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マケクニー被告は審理中、自分の行動をマーティン・ルーサー・キング牧師による公民権運動になぞらえた。
「1960年代、キング牧師はアメリカで最も嫌われた人物だった。それでも公民権運動はうまくいった」
ブロックルバンク被告も、「善良な人間ならだれでも、地球上の生命を維持しようとする行為に同意するはずだ」と述べた。
リーズ出身で学生のブロックルバンク被告には、6カ月の執行猶予付きで禁錮21日が言い渡された。また、電子監視付きで6週間の外出禁止令も受けている。
一方、この事件で「警備員を妨害した」として起訴されていたグザヴィエ・ゴンザレス=トリマー被告(21)は不起訴となったが、出廷命令に従わなかったとして罰金を科せられている。











