ロンドン動物園、ワニ革のかばん展示が話題に 違法取引への注意喚起

画像提供, ZSL
英ロンドン動物園がワニの革でできたかばんを展示しており、話題となっている。野生動物の違法取引に注意を促す活動の一環だという。
園内の爬虫(はちゅう)類館に展示されているのは、絶滅の危機にひんしているシャムワニの一種の革を使ったかばん。
2018年にロンドンの空港で国境管理職員が発見・押収したもので、世界各地で起きている野生動物の違法取引の影響を示すために、ロンドン動物園の手に渡った。
ロンドン動物園には現在、生きたシャムワニは展示されていない。野生のシャムワニは現在、生息地の減少や乱獲を受け、世界で500~1000頭しか残っていないと考えられている。
同動物園はこの展示を数年前から行っているが、最近になって来場者がツイッターに写真を投稿したのをきっかけに話題となった。
ロンドン動物園の爬虫類・両生類キュレーターを務めるベン・テイプリー博士は、違法取引への関心が広がったことをうれしく思うと話した。
「この動物園に素晴らしい動物たちが集まっているのは良いことだが、人々の目を引いたのはこのかばんだった」
「来場者が違法取引について学び、話をするきっかけを作りたかった。違法取引にスポットライトを当てられるものは何であれすばらしい」
シャムワニは通常、東南アジアやインドネシアの流れの緩やかな河川に生息している。
しかし20世紀中ごろから後半にかけての取引で、個体数が「かなりのダメージ」を受けたとテイプリー博士は説明。その多くは皮革の商業利用のために狩られたという。
「シャムワニは現在、ばらばらに生息しており、群れとしてどれだけ機能しているかは疑問だ」とテイプリー博士は述べた。
今年で創設196周年を迎えるロンドン動物園は2000年以降、イギリスの国境警備当局が空港や港湾で押収した野生動物3000頭以上を引き受け、飼育している。その中には、エジプトリクガメやオイランスキアシヒメガエル、ミドリニシキヘビ、数百種のサンゴなどが含まれる。
また、野生動物の保護を行っている各国の政府やコミュニティーほか、密猟ネットワークを捜査している司法当局とも協力しているという。







