バイデン米大統領、連帯を呼び掛け 9/11から20年

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2001年9月11日朝の攻撃から20周年を前に、ジョー・バイデン米大統領は10日、当日の犠牲者2977人を追悼した。
ホワイトハウスが10日に公表したビデオ演説でバイデン大統領は、「(あの日の)その瞬間、その時間、その月、そしてそれから何年にもわたり、自分の命をかけて、そして命を捧げたすべての人を栄誉をたたえます」と述べた。
攻撃から20周年の式典は、現場となったニューヨーク、ワシントン郊外の国防総省、ペンシルヴェニア州シャンクスヴィルで予定されている。
バイデン氏は午前8時半(日本時間午後9時半)から、かつて世界貿易センタービルが建っていたニューヨークの跡地での式典に出席する。続いて、国防総省と、ペンシルヴェニア州の墜落跡地での式典にも、ジル夫人と共に出席する。
追悼式典で演説の予定はないものの、バイデン氏はビデオ演説で、「どれだけ時間がたとうとも、追悼式のたびに、ほんの数秒前に知らせを受けたかのように、すべての記憶が痛みと共によみがえる」と述べた。
大統領は、20年前の攻撃後にアメリカ各地で「人間の本性の暗い部分、イスラム系アメリカ人に対する恐怖と怒りと反発と暴力」があったことを認めた上で、今なお国民の連帯こそがアメリカの「最大の力」だと強調した。
「この連帯こそ、決して壊れてはならないものだと私たちは学んだ」と、バイデン氏は述べた。

6回の黙祷
3カ所の追悼式典では、世界貿易センターの北棟と南棟にハイジャック機がそれぞれ突入した時間、ハイジャック機が国防総省に突入した時間、2つのビルが崩壊した時間、そしてワシントンの連邦議会議事堂かホワイトハウスを目指していたとされるハイジャック機がシャンクスヴィルの草原に墜落した時間に、計6回の黙祷(もくとう)が捧げられる。
20年前、アメリカ東部を飛行していた旅客機4機が、過激派勢力アルカイダの計19人に次々とハイジャックされ、ニューヨークとワシントンへ向かった。
午前8時46分(日本時間午後9時46分)、アメリカン航空11便(乗客乗員92人、ハイジャック犯5人含む)がニューヨークの世界貿易センタービル北棟に激突した。午前9時03分(同午後10時03分)には、ユナイテッド航空175便(乗客乗員65人、ハイジャック犯5人含む)が、南棟に激突した。
午前9時37分、アメリカン航空77便(乗客乗員64人、ハイジャック犯5人含む)が、ワシントン郊外にある国防総省(ペンタゴン)の西壁に突入した。
さらに午前10時03分、ユナイテッド航空93便(乗客乗員44人、ハイジャック犯4人含む)がシャンクスヴィルの野原に墜落した。ボイスレコーダーや乗客乗員たちの様々な通話記録には、首都の連邦議会議事堂に突入し破壊しようとするハイジャック犯たちに、乗客たちが抵抗する様子が残されている。
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イギリスのエリザベス女王はバイデン大統領へメッセージを送り、2010年に世界貿易センタービル跡地を訪れた際の経験を「しっかり記憶している」と伝えた。
「私の思いと祈り、私の家族や国全体の思いと祈りは今なお、被害者と生存者と影響を受けた家族たち、そして緊急対応の任務を果たした人たち救助隊員たちに、捧げられています」と女王は述べた。

ボリス・ジョンソン英首相は、20年前の攻撃は「自由と民主主義に対する私たちの信念」を揺るがすことはできなかったと述べた。
当日亡くなった中には、イギリス人が67人、日本人が24人含まれていた。
20年前の攻撃を機に始まったアメリカのアフガニスタン侵攻は今年8月31日、最後の駐留米軍の撤収と共に終わった。「永遠の戦争」を終わらせるというバイデン大統領の公約に沿って、さらにはドナルド・トランプ前政権が武装勢力タリバンと交わした合意に沿って、米軍の大部分が7月初めに撤収すると、タリバンはアフガニスタン各地で電光石火の急進撃を続け、8月15日についに復権した。
この展開と、タリバンによる攻撃や迫害を恐れる大勢の緊急避難が大混乱したことで、バイデン氏は内外で強い非難を浴びている。それだけに、バイデン大統領にとってはそうした状況での、「9/11」20周年となった。













