東欧ジョージアで取材中に襲われたカメラマン死亡 議会は混乱 

動画説明, ジョージア議会でもみ合いが起きた

東欧のジョージアで、反LGBTデモの取材中に襲われたカメラマンが死亡し、メディアへの暴力行為を容認しているとしてイラクリ・ガリバシヴィリ首相の辞任を求める声が上がっている。議会では12日、議員がもみ合いになる騒ぎがあった。

カメラマンのレクソ・ラシュカラヴァ氏は5日、首都トビリシで反LGBTデモの参加者に襲われて顔に重傷を負ったが、その後退院した。しかし11日に死亡しているのが見つかった。公式の死因は公表されていない。

5日当時、ラシュカラヴァ氏のほかジャーナリスト50人以上が襲われた。

ラシュカラヴァ氏が働くテレビ局「TVピルヴェリ」の編集長が、9日にラシュカラヴァ氏に会った時には、同氏は激しい痛みを訴えていたという。

議会での衝突は、野党議員がテレビ局のディレクターを議会に連れてきたことで起きた。このディレクターは、極右武装勢力のラシュカラヴァ氏に対する攻撃を警察が阻止できなかった理由を知りたいとしていた。

ジャーナリストや野党の政治家は、親政府派の議員と話をするために建物内に入ろうとしたが、そのほとんどは警備員に追い返された。

議場内では警備を突破した一部議員とのもみ合いが起きた。

議長席を占拠していた議員4人が退場すると、審議は再開された。

この日の夜には議事堂の外でも抗議活動が行われた。

Opposition activists scuffle with police during a rally, following the death of a cameraman who was beaten up during violence against LGBT activists last week

画像提供, Reuters

画像説明, 議事堂内と外で乱闘騒ぎとなった

ガリバシヴィリ首相はラシュカラヴァ氏の死は「想像を絶する悲劇」だと述べた。しかし、メディア関係者からは、首相と政府がジャーナリストに対する暴力的なキャンペーンを指揮しているとの非難の声が上がっている。

首相は12日、野党議員の行動について、「反国家・反教会勢力が企てた、国家に対する陰謀がまた1つ失敗に終わった」と述べた。

警察によると、ジャーナリストに対する暴力行為で20人が逮捕された。そのうち5人はTVピルヴェリのカメラクルーに対する身体的および言葉の虐待の容疑で逮捕された。

非政府組織「国境なき記者団」(RSF)は、当局の「消極的な対応は非難に値する」と非難。警察が記者らを保護しなかったと指摘した。

ジョージア内務省は以前、安全上の懸念を理由にLGBTの誇りを掲げる「プライド」行進を中止するよう、主催者に求めていた。その一方で首相は、そのようなイベントは「ジョージア社会の大部分の人にとって、受け入れられるものではない」と述べていた。

内務省は12日、検視の予備的結論として、ラシュカラヴァ氏の死因は薬物の過剰摂取だった可能性があると発表した。