スコットランド独立問う住民投票は「やるかどうかではなく、いつやるか」=スタージョン氏

スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン第一首相は9日、ボリス・ジョンソン英首相と電話会談し、スコットランド独立をめぐる2度目の住民投票は「やるかやらないかではなく、いつやるかという問題だ」と述べた。
6日に行われたスコットランド議会選では、スタージョン氏率いる与党・スコットランド国民党(SNP)が4期連続で第一党となった。単独過半数の65議席には1議席足りなかったものの、かねて提案している独立をめぐる住民投票への支持が高まっているとスタージョン氏は述べている。
一方、イギリス政府は難色を示しており、昨年1月にはスタージョン氏からの要請を正式に拒否している。
9日午後の電話会談でスタージョン氏は、イギリス政府と協力して新型コロナウイルスのパンデミックからの復興に尽力したいと話した。
SNPの発表によると、スコットランドのグラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)を成功させるため、「緊密かつ建設的」に協力することでも合意した。
しかしSNPの報道官は、「第一首相はまた、新型ウイルスの危機が終息した際にはスコットランド住民が自分たちの未来を決められるようにすること、投票をめぐる議論はやるかやらないかではなく、いつやるかだと強調した」と述べた。

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イギリス政府側は、ジョンソン首相はスタージョン氏に対し「スコットランド議会選での勝利を祝福した」と説明。首相は「現在は新型ウイルスからの復興に注力することが重要だと強調した」と述べた。
「双方は、パンデミックからの復興のための強力にまず集中すべきだという意見で一致した」
「首相は第一首相に対し、復興をめぐる困難やその解決策について、イギリス各国による首脳会談が必要だと述べた」
住民投票のタイミングは?
この日、BBCの番組「アンドリュー・マー・ショウ」に出演したスタージョン氏は、パンデミックからの脱却や経済回復の見通しから、早ければ来春にも住民投票を行う予定はあるかとの質問に、「議会会期の前半に収まるという意味でも、そのスケジュールで動けるだろう」と答えた。
「その予測が当たってほしいと心から願っているが、今年これからどうなるか次第で判断しなくてはならない。まだまだ大きな問題が待ち受けている。来春投票の可能性は排除しないが、その予定だとは言えない」
ジョンソン首相は8日、英紙デイリー・テレグラフの取材で、現段階でスコットランドが住民投票を行うのは「無謀で無責任」だと批判。2014年に行われた1回目の住民投票のように、投票実施を認める予定はないと話した。
スコットランドがイギリス政府の承認なしに住民投票を実施できるか、裁判で争うことになるとの憶測も出ているが、スタージョン氏はイギリスもスコットランドもこの問題を法廷に持ち込みたくないはずだと語った。
「この問題を法廷で決めるような状況になれば、要するにイギリス政府はスコットランドが民主的に独立する手段などないと言いたいのだと、明らかになってしまう。そのことはイギリス政府も承知している」
「それは非常に由々しい事態だ。スコットランドは連合から出られないというのがユニオニスト(親英派)の主張なら、それこそ、だからこそ独立すべきだという最強の論拠になると私は考えている」
「私たちがここに座って、住民投票の結果が尊重されるかどうかについて議論していること自体、イギリス政府がもう長い間、いかにスコットランドの民主主義を軽視してきたかを物語っている」
イギリス政府側は「パンデミック対策に注力」と
同じく「アンドリュー・マー・ショウ」に出演したマイケル・ゴーヴ内閣府担当閣外相は、スコットランド議会で審議される予定の住民投票法案をめぐって法廷闘争を「することはないだろう」と語った。
「どの政党に所属していても、現時点での優先事項は法廷での争いでも独立をめぐる法案でもなく、パンデミックからの回復だ」
また、スコットランドがイギリスを離れることは可能なのかという質問には、「もちろん、合法的な住民投票で、住民がそう選択するのは可能だ」と答えた。
しかし、SNPが議会選で単独過半数議席に達しなかったのは、スコットランドの人々が住民投票を「要求」していないからだと述べた。
ゴーヴ氏は、選挙区投票では51%が独立に反対していると指摘した。ただし、名簿式投票では同じく51%が独立支持の政党に投票している。

BBCスコットランドの日曜の情報番組「サンデー・ショウ」はこの後、「アンドリュー・マー・ショウ」でゴーヴ氏が、住民投票法案について訴訟しないと述べた発言について、あらためて本人に確認を取った。
そこでゴーヴ氏は、法案にゴーサインを出したわけではなく、「現在は(パンデミックからの)回復に集中しているという意味だ」と答えている。











