「地獄のピザ」のトッピング肉、実は「フェイク・ミート」 食物アレルギーの危険も

画像提供, Hell Pizza
ニュージーランドのピザ・チェーン「ヘル・ピザ(地獄のピザ)」が、トッピングに植物性の肉、いわゆる「フェイク・ミート」を密かに使用していたことが判明し、物議を醸している。店側は、あくまでも意識啓発のためであり、客を惑わしていたわけではないと主張している。
ヘル・ピザは21日、「ミディアム・レアのハンバーガー用パティ」をトッピングした、「バーガー・ピザ」の販売を開始した。すで、約3000枚が売れている。
ところが、27日になって突然、この「パティ」トッピングには、実際には肉が一切使われていないと発表。米カリフォルニア州の会社「ビヨンド・ミート」が製造する「フェイク・ミート」、つまり植物性の肉だと説明した。
食物アレルギーへの懸念
この事実を受け、一部の人からは、客を欺き危険にさらしたと非難する声が上がっている。
ある人はフェイスブックで、「これはまったくの詐欺行為だ。特定の野菜にアレルギー反応を起す人がいるというのに」と投稿した。
別の人も、「感心しない。私には、6つの異なるアレルギーを持つ息子がいる。誰かが、私が口にする食材についてだましてきたとしたら、怒り狂うと思う」と憤りを露にした。
一方で、「ピザはおいしかったし、実際には肉抜きだったとわかってすごく嬉しかった」という人や、「うまいね! しばらくの間、メニューに残るといいんだけど」と、植物肉を取り入れたことを称賛する声もある。
ヘル・ピザ側は、実際にはこの商品は好評で、「このピザを食べた客が、ソーシャルメディア上の議論よりも真の国民の反応を証明している」と主張している。
肉抜きピザは「話題づくり」
ヘル・ピザの総支配人を務めるベン・カミング氏はBBCの取材に対し声明で、肉抜きピザの発売の目的は「話題をつくる」ことだったと明かした。
「多くの人が、フェイク・ミートという考えを瞬時に遠ざけようとする。だから我々は、実際には肉抜きの商品であることを明かさないという決断を下した。(中略)我々には、皆がこのトッピングを喜んでくれるという自信があったので」
公正取引法違反の可能性も
弁護士のレイ・ニールド氏は、ヘル・ピザが誤解を招くことを防ぐことを目的とした、公正取引法に違反している可能性があると指摘する。
「仮に、分別のある消費者が、これはハンバーガーのパティですよと、言われたとしたら? 分別のある消費者は、本物の肉だと思い込むだろう」
一方、店側は、公正取引法違反ではないと反論している。
「我々は商品に関して嘘はついていない。我々は適切に、この商品をハンバーガーパティだと名付け、客がその商品が何であるかを思い込んだ。公正取引法に違反していないという確信が大いにある。ニュージーランドの消費者も我々と同意見だ。もし、ピザに肉抜きのトッピングを密かに追加することで、より多くの人が偏見なく考えるようになるのであれば、我々は喜んでそうする」
ヘル・ピザのホームページはすでに更新されており、「バーガー・ピザ」には「ビヨンド・ミートのミディアム・レア」のハンバーガーパティが「ちりばめられている」と記載されている。
ビヨンド・バーガーは、エンドウマメや緑豆、米などをつかった植物肉を製造している。遺伝子組み換え作物やグルテンは不使用だとしている。









