ピーナッツアレルギーで新知見 4年後も耐性維持 豪研究
ケイティ・シルバー・ヘルス担当記者、BBCニュース

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ピーナッツアレルギーの治療法の研究で、治療後4年たってもピーナッツへの耐性が維持できたことが示された。オーストラリアの研究者らがこのほど、英医学誌ランセットで発表した。
研究では、アレルギーを持つ子供たちに、「ラクトバチルス・ラムノサス」と呼ばれる乳酸菌をピーナッツのタンパク質と一緒に毎日、18カ月にわたって摂取してもらった。同乳酸菌は一部のアレルギー反応の抑制との関連が指摘されている。
終了後1カ月たってから検査したところ、80%の子供がピーナッツへの耐性を維持。4年後に再び調べた際にも70%がピーナッツを食べてもアレルギー反応が出なかった。
食物アレルギーがある人は、ここ数十年で急速に増加している。なかでもピーナッツアレルギーはアナフィラキシーショックを引き起こす恐れがあり、最も命の危険が高いアレルギーの一つとされる。
研究を主導した豪メルボルンにあるマードック・チルドレンズ・リサーチ・インスティチュートのミミ・タング教授によると、子供たちの約半数はピーナッツを日常的に食べており、残りの半数はたまに食べているという。
タング教授は、「研究で分かった重要な点は、子供たちがアレルギーのない子供たちと同じようにピーナツを食べても耐性が維持でき、ピーナッツへのアレルギー反応から守られていたことだ」と語った。
タング教授は、アレルギー治療の効果がこれほど長期間維持できたのは初めてだと述べた。
研究チームは今後、治療法が子供たちの生活の質の改善に役立っているのかを評価したい考え。食物アレルギーのある人は世界で2億5000万人いるとされ、過去20年で3倍以上に増えている。その中で、ピーナッツアレルギーは最も増加率が高い。
タング教授は、「食物アレルギーの治療で、耐性が現実的な目標になるという興奮すべき可能性が開けた」と語った。同教授はさらに、「西洋社会の食物アレルギーの問題に取り組む上での、効果的な治療法の特定に向け大きく前進した」と付け加えた。

ピーナッツを食べても安全なのは?

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- ピーナッツアレルギーに関する専門家たちによる指針が過去にピーナッツを避けるよう勧めていたことから、いつ食べるのは安全なのか情報は度々錯綜(さくそう)してきた。
- 現在は、妊娠中にピーナッツを食べるのは安全と考えられている。
- 保健当局は、アレルギーもしくは皮膚炎の家族歴がない場合、生後6カ月以降はピーナッツバターや粉末や砕かれたピーナッツを食べてもよいとしている。
- もしアレルギー反応が出るリスクが高いと思われる場合は医師に相談するよう勧められている。
- 研究は、ピーナッツアレルギーのリスクがある子供に慎重にピーナッツに慣れさせるのはよいと示唆しているが、親が独自の判断ですべきではない。
- 5歳以下の子供がそのままのピーナッツを食べるのは危険。






