米保険会社CEO射殺事件の被告解放もくろむ、FBI職員になりすました男性を逮捕 ニューヨーク

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米ニューヨークで28日、拘置所で連邦捜査局(FBI)捜査官になりすまし、殺人罪に問われて拘束中の被告を解放しようとしたとして、男性が逮捕された。
刑事告訴状によると、マーク・アンダーソン容疑者(36)は、ニューヨーク・ブルックリンのメトロポリタン拘置所の収容エリアに近づき、職員に対し、自分はFBI捜査官だと言った。拘束されている人物の釈放を許可する「判事の署名入りの」書類を持っていると告げたとされる。
アンダーソン容疑者に対する告訴状には、釈放の対象とされた人物の名前は出てこない。だが、捜査関係者はBBCに、アンダーソン容疑者はルイジ・マンジョーネ被告を解放しようとしていたと話した。
同被告は、2024年にニューヨーク中心部の路上で米医療保険大手ユナイテッドヘルスケアの最高経営責任者(CEO)を銃撃して死亡させたとして、殺人罪で起訴されている。
アンダーソン容疑者は29日、裁判所に出廷したが、罪状認否はしなかった。BBCは代理人とされる弁護士に連絡を取っている。
訴状によると、拘置所の職員が身分証明書の提示を求めたところ、アンダーソン容疑者はミネソタ州の運転免許証を取り出した。さらに、武器を所持していると主張し、職員に対して「多数の書類」を「見せて投げつけた」という。
職員がアンダーソン容疑者を拘束し、所持していたかばんを確認したところ、2本の爪がついた大型の「バーベキュー用フォーク」と、ピザカッターのような道具が見つかった。
法執行当局筋によると、容疑者は仕事を探しにミネソタ州マンケートからニューヨーク市へ移り、地元のピザ店で働いていた。

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アンダーソン容疑者は、FBI捜査官になりすました罪で起訴された。
マンジョーネ被告は 2024 年からブルックリンの刑務所に収監されている。複数の州をまたいだ捜査の末、2024年12月にペンシルヴェニア州アルトゥーナのマクドナルドで逮捕され、ニューヨークに移送された。
被告は、米医療保険大手ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソン最高経営責任者(CEO)の射殺事件をめぐり、連邦とニューヨーク州の両方の当局に殺人罪などで起訴された。被告は無罪を主張している。
当局は、マンジョーネ被告が米医療業界に怒りを募らせていた証拠があるとし、トンプソン氏を狙った殺人事件とみている。
連邦政府によると、被告が所持していたノートには、「医療保険業界と裕福な幹部に対する敵意」が記されていたという。
逮捕以来、オンラインと対面で出廷しているマンジョーネ被告は、多くの支持者を集めている。この事件は、アメリカで医療費をめぐる議論も巻き起こした。
注目度の高いマンジョーネ被告の連邦裁判の陪審員選考は、9 月に予定されている。







