ブラジル、ボルソナロ前大統領に自宅軟禁命令 アメリカは非難

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ブラジル連邦最高裁判所は4日、ジャイル・ボルソナロ前大統領に対し、自宅軟禁を命じた。右派政治家のボルソナロ前大統領はクーデターを企てた罪で起訴され、公判中。本人は罪状を否定している。
捜査を担当するアレシャンドリ・デ・モラエス判事は、ボルソナロ被告が先月科された行動制限の複数の命令に従わなかったことが、今回の自宅軟禁命令の理由だと述べた。
ロイター通信によると、前大統領の弁護団は命令違反を否定し、判決を不服として控訴する方針を示している。
ブラジル最高裁は7月、前大統領に対し、足首への電子タグ装着と夜間外出禁止、ソーシャルメディアの利用禁止などを命じていた。アメリカで父親の支援活動を行っている息子のエドゥアルド・ボルソナロ氏との接触のほか、外国の大使や外交官、各国大使館との接触も禁じていた。
米国務省はソーシャルメディア「X」で声明を発表し、今回の最高裁命令を「非難する」とした上で、「制裁対象となる行為を助長・支援したすべての者に責任を問う」と述べた。
ドナルド・トランプ米大統領はこれまで、ボルソナロ前大統領の裁判を「魔女狩り」と呼び、ブラジル製品の一部に税率50%の関税を課す根拠にしている。アメリカはブラジルとの貿易で黒字を維持しているにもかかわらず、新しく高関税が導入された。
アメリカの制裁対象に含まれるモラエス判事は、ボルソナロ前大統領が息子らを含む支持者のソーシャルメディアを通じて、最高裁攻撃や外国からの司法介入を促すメッセージを拡散していたと指摘した。
3日にはブラジル各地で、ボルソナロ前大統領支持の集会が開かれた。息子の一人で上院議員のフラヴィオ・ナンテス・ボルソナロ氏は、リオデジャネイロの群衆に向けて父親の声をスピーカー経由で届けた。
フラヴィオ氏はその後、父親が支持者にメッセージを送る様子を映した動画を投稿したが、後に削除したと報じられている。
現地報道によると、モラエス判事はこの件を今回の判決文で引用し、前大統領が以前の制限命令を「意図的に無視した」と指摘した。
「予防措置を公然と無視したことは明白であり、また、繰り返すに値することだが、被告の息子のフラヴィオ・ナンテス・ボルソナロ上院議員自身が、自分の違法行為を隠すためにインスタグラムの投稿を削除することにした」と、判事は述べた。
モラエス判事はまた、前大統領の自宅軟禁の条件として、弁護士または最高裁が許可した人物以外の自宅訪問を禁止し、本人および第三者を通じた携帯電話の使用も禁じるとした。
「司法は盲目だが、愚かではない」とモラエス判事は書き、「自分は政治的・経済的権力を持っているので罰せられるはずがないと考える被告が、司法を愚弄(ぐろう)するなど」裁判所は認めないと強調した。
ボルソナロ被告がトランプ大統領に対し、裁判への介入を促していたと疑われていることが、最高裁による今回の自宅軟禁命令につながっている。
トランプ氏とボルソナロ前大統領は、両者の在任期間中に親しくなり、2019年にはホワイトハウスで会談している。
トランプ氏は先月、ソーシャルメディアでボルソナロ前大統領を支持する投稿で「彼は何も罪を犯していない」と述べ、「真に祖国を愛する強い指導者」だと称賛していた。











