米トランプ政権、国防情報局トップ解任 数カ月前に「イラン核施設攻撃の影響は限定的」との評価流出

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アメリカのピート・ヘグセス国防長官は22日、国防総省の主要情報機関である国防情報局(DIA)のジェフリー・クルーズ局長を解任した。DIAをめぐっては6月、アメリカによるイラン核関連施設への空爆について、核開発計画を壊滅させることはできなかったとする初期評価が流出していた。
国防総省の声明によると、ジェフリー・クルーズ空軍中将はDIA局長の職を離れる。ほかに軍幹部2人も同時に解任された。同省は、3人の解任について即座に説明はしていない。
クルーズ中将の解任は、米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。
DIAは国防総省の一部署で、軍事作戦を支援するための情報収集を専門としている。技術的な情報を大量に収集し、米中央情報局(CIA)などほかの情報機関とは異なる役割を担っている。
ロイター通信は22日、匿名の情報筋の話として、ヘグセス国防長官が米海軍予備役部隊の司令官と、海軍特殊戦司令官の解任も命じたと報じた。
アメリカが今年6月にイラン核関連施設を空爆した際、空爆はイランの核開発計画を壊滅できず、せいぜい数カ月ほどの遅れをもたらした程度だというDIAの初期評価を、米メディアが報道した。この内容にドナルド・トランプ米大統領は強く反発。ホワイトハウスは当時、この評価を「全く間違っている」と反論した。
トランプ氏は当時、自分のソーシャルメディアで、報道内容を激しく批判。「フェイクニュースのCNNは、落ち目のニューヨーク・タイムズと手を組み、歴史上最も成功した軍事攻撃のひとつをおとしめようとした。イランの核施設は完全に破壊された! タイムズもCNNも国民からたたかれている!」とすべて大文字で主張していた。
ヘグセス国防長官も、オランダ・ハーグでの北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、初期評価は「低水準の情報」に基づいたもので、米連邦捜査局(FBI)が情報漏えいについて捜査していると述べていた。
今回のDIA局長解任について、マーク・ワーナー上院議員(民主党)は声明で、トランプ氏には「機密情報を国の安全を守るためのものではなく、自分へ忠誠心を試すものとして扱う、危険な習慣」があり、クルーズ中将の解任はそれを浮き彫りにするものだと警告した。
トランプ氏はこれまで、自分の見解と異なる分析を行ったとされる当局者を大勢解任している。
8月には、労働統計局 (BLS)のエリカ・マッケンターファー局長の解任を発表した。BLSが予想を下回る雇用統計を公表したことを受けた措置だった。
4月には、国防総省傘下の国家安全保障局(NSA)と米サイバー軍を率いるティモシー・ハウ空軍将軍やウェンディー・ノーブルNSA副局長、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)の職員数十名を解任した。トランプ政権はほかにも、NSAとホワイトハウスの安全保障担当高官を次々と解任した。
ヘグセス長官も、複数の軍当局者を解任している。2月には、米軍制服組トップのCQ・ブラウン統合参謀本部議長のほか、提督や将軍が5人解任された。











