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バイデン米大統領、18日にイスラエル訪問へ ハマスはイスラエル都市を砲撃
パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは16日、イスラエルのテルアヴィヴとエルサレムを砲撃したと発表した。双方の軍事衝突で、民間人が標的にされていることへの対応だとしている。一方、ガザ地区とエジプト境界のラファ検問所では、多くの避難民が詰め寄せる中、空爆があった。こうした中、アメリカのジョー・バイデン大統領がイスラエルを訪れる予定が明らかにされた。
中東歴訪中のアントニー・ブリンケン米国務長官が17日、エルサレムの米大使館で記者団に対し、バイデン氏が18日にイスラエルを訪問すると明らかにした。
ブリンケン氏によると、バイデン氏はイスラエル訪問中、「イスラエルの戦争の目的と戦略について包括的な説明を受ける」という。
また、「民間人の犠牲を最小限にとどめ」、ガザ地区のパレスチナ民間人に支援が届くようにするために「イスラエルがどう作戦を遂行するのか、説明を受ける」という。
バイデン氏は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の招きで同国を訪れる。
米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は記者会見で、バイデン氏によるイスラエル訪問の主な目的は、イスラエルとの「連帯の再確認」と、ガザ地区の民間人への支援の促進だと述べた。
また、民間人がガザ地区を出られるようにするため、「何かしら安全な通路」の確保にも努めるとした。
バイデン氏はイスラエル訪問後、ヨルダンの首都アンマンに移動し、同国のアブドラ国王、エジプトのアブドゥル・ファッターハ・アル・シーシ大統領、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長と会談する予定だという。
ハマスがイスラエルに砲撃
ガザ地区を実効支配するハマスの軍事部門アル・カッサム旅団は16日深夜に声明を発表。イスラエルが「民間人を標的にしている」とし、そのことへの対応として同国の両都市に「多数のミサイル」を撃ち込んだとした。
エルサレムで取材しているBBCのヨランド・ネル記者は、「(ロケット弾攻撃に関する)サイレンが不意に鳴り、BBCの混み合うオフィスにいた人々はセーフルーム(防護室)に避難した」と伝えた。
一方、エジプトへの避難を目指して多くの人が集まっているガザ地区南部ラファ検問所ではこの日、空爆があった。
ガザ南部で取材するBBC記者は、検問所周辺が空爆され、パレスチナ側の建物と道路が損壊したことを確認した。
検問所のエジプト側に設置された監視カメラには、空爆とみられる映像が残っている。映像はエジプトのアル・カヘラ・ニュースが公開し、BBCヴェリファイ(検証チーム)も分析した。
エジプトが主に管理するラファ検問所は、現在は閉鎖されている。支援物資の運搬や二重国籍者のガザ地区からの避難などに向け、再開が交渉されている。イスラエルによるガザ地区の封鎖が続く中で、同検問所は唯一の出口となりうる。
国連は再開交渉が進展していないと説明。エジプトはイスラエルが「非協力的」だと非難している。
イスラエルはガザ地区への空爆開始以来、少なくとも3回、ラファ検問所の周辺を爆撃している。
16日朝には、同日中に一時停戦が実施されてラファ検問所も一時再開されるとの報道が流れ、数千人が殺到した。
イスラエルとハマスの双方はすぐに、一時停戦の合意を否定した。
人質の映像を公開
ハマスのアル・カッサム旅団は、イスラエルからガザ地区に連れ去った人質の1人だとする映像を公開した。
人質の映像が公開されたのはこれが初めて。イスラエルは199人がガザ地区で拘束されているとしている。
映像では、若い女性がマヤ・シェムと名乗り、イスラエル・ショハム出身の21歳だと説明。イスラエルでパーティー中にハマスの人質にされたとし、解放を懇願している。この女性が腕のけがの治療を受けている場面も出てくる。
イスラエル国防軍(IDF)はこの女性について、ハマスに拉致されたとし、家族と連絡を取っているとする声明を発表。「現在、マヤを含むすべての人質の帰還のため、あらゆる諜報活動と作戦を展開している」とした。
BBCは通常、人質の映像は報じない。今回、家族の代理人は、映像から取った写真の使用について、家族が同意していると述べた。
ロイター通信によると、ハマスの軍事部門はガザ地区で拘束しているイスラエル人について、「約200~250人」だと述べているという。
ハマスは人質を「安全な場所やトンネル」で拘束しているとし、イスラエルが警告なしに民家を空爆した場合は殺害すると脅している。
ガザで人道危機が悪化
ガザ地区ではイスラエルによる包囲が続く中、食料や水、燃料などの生活物資や医療物資が欠乏している。
北部から多くの人が押し寄せている南部ハンユニスでは、避難してきたラハフさんが、「きれいな水がない。顔を洗う水すらない。私たちはみんな抑圧されている。こんなことは、もうこれ以上耐えられない」と話した。
ラハフさんは、路上には血や死体があると説明。爆発音を聞いたきょうだいには、結婚式の普通の音だと説明して落ち着かせようとしていると話した。
ハンユニスでは腐敗したごみが大量に積まれ、トイレも不足しており、病気が広がることが懸念されている。
食料はあるものの、足りていない。人口40万人の町が突然、100万人以上を養わなければならなくなった。
道端でスープと米の大鍋をかき混ぜていたアミールさんは、2000人分にも満たないと話した。
国連事務次長(人道問題担当)兼緊急援助調整官のマーティン・グリフィス氏は、イスラエルのガザ砲撃から逃れてきた約100万人のパレスチナ人が緊急の支援を必要としていると説明。ガザ地区の医療システムは「目の前で崩壊している」と述べた。