イスラエルとレバノン武装勢力も衝突 ガザ地区での紛争と並行

Israeli artillery fires a shell towards southern Lebanon (9 October 2023)

画像提供, Reuters

画像説明, イスラエル軍はレバノン南部の武装勢力拠点に向かって攻撃した(9日)

イスラエルと隣国レバノンの武装勢力との間で紛争が激化している。イスラエル国防軍は10日、戦闘で将校1人が殺害されたと発表した。

イスラエル軍によると、レバノン南部の町ダイラ付近で9日、武装した戦闘員らが国境を越えてイスラエルに侵入。同軍の部隊が戦闘ヘリの支援を受けながら攻撃した。

その結果、戦闘員2人が死亡し、1人はレバノンへ逃げ帰ったという。

これらの戦闘員について、パレスチナのジハーディスト(聖戦主義者)組織「イスラム聖戦機構」が、自らのメンバーだとしている。

イスラム聖戦機構は、この侵入は「アル・アクサの洪水作戦」の一環だと述べた。これは、7日に始まったハマスによるイスラエル南部への前代未聞の攻撃の名称だ。この作戦ではこれまでに、イスラエル側に約1200人の犠牲者が出ていると報じられている。

イスラエル軍はまた、レバノンからイスラエル領内に迫撃砲2発が撃ち込まれたが、犠牲者は出なかったと発表。報復措置として、レバノン領内にあるイスラム武装組織ヒズボラの拠点をヘリコプターで攻撃したと発表した。

ヒズボラは、この報復攻撃で戦闘員少なくとも3人が殺害されたとしている。

ヒズボラは10日、イスラエルのアヴィヴィム地域に駐留するイスラエル軍車両に向けて対戦車誘導ミサイルを発射したと発表した。また8日にも、「パレスチナの抵抗に連帯」するとして、シェバア・ファームズ/マウント・ドヴ地域のイスラエル軍拠点に攻撃を行った。

パレスチナ・ガザ地区の武装勢力ハマスも、レバノンにいる戦闘員が、イスラエル西部ガリラヤ地域にロケット弾を発射したと発表している。

イスラエル軍によると、このロケット弾は撃墜されたか空き地に落ちたという。また、この攻撃をめぐっても、ヒズボラの監視拠点2カ所に報復攻撃を行ったとした。

Map showing Israel, Lebanon and the Golan Heights

レバノンの領土からイスラエルに攻撃が行われたのはこれで3日連続となった。パレスチナのハマスとイスラエルとの紛争と並行している。

ヒズボラはレバノンで最も強力な武装勢力で、2006年からイスラエルと紛争を続けている。

ヒズボラはイランの支援を受けている。イスラエル領土の奥深くまで攻撃できる長距離ロケット弾を持ち、イスラエルとガザ地区の紛争が「一線」を超えた場合には介入すると脅している。その「一線」とは、イスラエルによる侵攻を含むとされている。

アメリカは、ヒズボラにこの紛争に関与しないよう警告している。米国防省高官は9日、記者団に対し、 「我々は、ヒズボラが誤った決断を下し、この紛争の第二戦線を開く選択をすることを深く懸念している」と述べた。