米政府、TikTokを公用端末で禁止 中国は反発

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米政府は2月27日、連邦政府職員に対し、政府支給の携帯電話などから動画投稿アプリ「TikTok」を削除するよう命じた。機密情報を保護するためとした。中国は過剰反応だと非難している。

TikTokは中国企業バイトダンスが運営している。同アプリをめぐっては、欧州連合(EU)とカナダもここ数週間で同様の動きを見せている。

米行政管理予算局(OMB)のシャランダ・ヤング局長は、機密データを守るためとして、連邦政府が支給する携帯電話など全ての電子端末からTikTokを削除するよう各政府機関に指示した。

OMBはまた、同アプリが政府端末にインストールされていないことを30日以内に確認するよう命じた。

ホワイトハウスや国防総省、国土安全保障省、国務省などは、すでに政府端末でのTikTokの利用を禁止している。

米連邦政府最高情報セキュリティー責任者のクリス・デルーシャ氏は、今回の動きについて、「デジタルインフラの安全確保と、米国民のセキュリティーとプライバシーの保護に対する(バイデン政権の)継続的な取り組み」を強調するものだと話した。

一方、中国外務省の毛寧報道官は、アメリカが国家権力を乱用して外国企業を弾圧していると非難。「アメリカ政府は市場経済と公正競争の原則を尊重し、企業弾圧をやめ、米国内の外国企業にオープンで公正かつ差別のない環境を提供すべきだ」と述べた。

そのうえで、「アメリカのような世界トップの超大国が、若者の人気アプリをこれほど恐れるとは、いかに自らに自信がないのかわかる」とした。

TikTok側の反応

TikTokをめぐっては、ユーザーのデータを収集して中国政府に渡しているとの疑惑が浮上している。一部の情報機関は、このアプリを政府の端末にダウンロードした場合、機密情報が表に出る恐れがあるとしている。

運営するバイトダンスは、他のソーシャルメディア企業と同様の運営をしていると主張。政府からデータを渡すよう命じられても決して応じないとしている。

TikTokの広報担当はBBCに、「TikTokの国家安全保障への懸念に対して政府端末を超えて対処する場合には、何百万人ものアメリカ人の声を検閲することにならない解決策を、議会が探ることを望む」とコメントした。

カナダや欧州も禁止措置

西側諸国の当局はここ数カ月、TikTokへの懸念を強めている。

カナダは2月28日以降、政府端末での同アプリの使用を禁止した。「プライバシーとセキュリティーについて許容範囲を超えるリスク」があると断定した。

同国のジャスティン・トルドー首相は27日、「これは最初のステップかもしれないし、必要な唯一のステップかもしれない」と述べた。

欧州議会も職員の携帯電話でのTikTok使用を禁止した。前週には欧州委員会が同様の措置を取った。

米下院は昨年12月、連邦政府支給の携帯電話でのTikTokの使用を禁止し、政府に60日以内にその旨の命令を出すよう定めた法案を可決した。

さらに、共和党は今後数週間のうちに、同アプリの使用を全国で禁止する権限をジョー・バイデン大統領に与える法案を可決させる見込みとなっている。

一方オーストラリアは、自国の情報機関からアメリカやEU、カナダの例にならうべきだと勧告を受けたことはないと述べた。

TikTokの広報担当は一連の禁止措置について、「何の討議もなく」採用されたもので「政治劇に過ぎない」とBBCに述べた。