英作家ジェイン・オースティン作品の初版本、計3000万円超で落札 

Sleeve picture of author Jane Austen

画像提供, Dominic Winter Auctions

画像説明, ジェイン・オースティンの小説は今も世界各地で読まれている

世界的に今も人気の高い英作家ジェイン・オースティンの6作品の初版本が15日、イギリス南部で開かれたオークションで、計18万1000ポンド(約3050万円)で落札された。2作品が合本となっているものも含め、3巻ずつの5セットが出品された。

英南西部グロスタシャー・サイレンセスターで行われたオークションで、特に高値がついたのは、BBCドラマなどで国民的人気の「高慢と偏見」で、9万2000ポンド(約1540万円)で落札された。

競売に出したのは在英の個人収集家の娘。収集家は、1970年代から1980年代にかけて計約5000ポンドを払い、これら5セットを入手したという。

オークションを主催したドミニク・ウィンター・オークショニアズのクリス・アルバリー氏は、結果に「大喜びしている」と話した。

Spines of Jane Austen novels

画像提供, Dominic Winter Auctions

画像説明, 競売で落札されたオースティン作品の初版本

出品された「高慢と偏見」の初版本は、1813年に出版された約1500部のうちの一冊。

また、5セットのうちもっとも希少価値が高かったのは、小説「分別と多感」の初版本。1811年に匿名で出版された際の発行部数は1000部に満たなかった。今回の落札価格は、6万2000ポンド(約1040万円)だった。

Cover of first edition of Jane Austen novel

画像提供, Dominic Winter Auctions

画像説明, 希少価値が最も高かったのは小説「分別と多感」の初版本で、6万2000ポンドで落札された

1816年発表の「エマ」は1万2800ポンド(約215万円)、1814年発表の「マンスフィールド・パーク」は8400ポンド(約141万円)、1817年刊行の「ノーサンガー・アビー」と「説得」の合本は、6400ポンド(約107万円)でそれぞれ落札された。

アルバリー氏によると、落札者は全部で4人だった。会場で直接、あるいは電話で入札したという。

「『分別と多感』や『高慢と偏見』の状態のいい初版を再び目にできるのは、かなり先のことかもしれないので、今回出品されたものは長く記憶に残るはずだ。旺盛な入札だったというのが、競売に参加した人たちの意見だった」と、アルバリー氏は話した。

アルバリー氏によると、持ち主は「他の人たちがこの本を楽しめるようにするため、そして自分がその売り上げで新しい計画を始められるようにするため」、出品に踏み切ったと話しているという。「ジェイン・オースティンの大ファンで、珍しい稀覯本(きこうぼん)を買うのはこれが初めてだったそうだ。たまに取り出しては、家族が丁寧に取り扱い、また本棚に戻していたという」と、アルバリー氏は説明した。

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ジェイン・オースティンとは

  • 1775年12月16日、英南部ハンプシャーのスティーヴントン村で誕生。父親は村の牧師だった
  • 10代から小説を書き始め、当時のイングランドを舞台に中流階級や上流階級の生活を描いた作品を次々と発表した。存命中は匿名で出版された
  • 1801年に南西部バースへ家族で引っ越し、1805年に父が亡くなると、南部サウスハンプトンやハンプシャーのチョートン村で暮らした
  • 1817年に41歳でウィンチェスターで死去。ウィンチェスター大聖堂に埋葬された
  • 「ノーサンガー・アビー」と「説得」は死後に発表された。未完の作品がいくつか残されている
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