米当局、フェイスブックを独禁法違反で提訴 インスタなどの売却要求
ナタリー・シャーマン、ビジネス担当記者(ニューヨーク)

画像提供, Reuters
米連邦取引委員会(FTC)と45の州の司法長官は9日、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでフェイスブックをワシントンの連邦地裁に提訴した。「インスタグラム」や「ワッツアプ」などライバル企業を買収し、競争を阻害したとしている。
FTCなどは、2012年の写真共有アプリ「インスタグラム」の買収や、2014年のメッセージアプリ「ワッツアップ」の買収のほか、外部のアプリ開発者を抑制するようなルールを問題視。インスタグラムなどの事業の売却を求めている。
フェイスブック側は、買収は数年前に規制当局によって承認されたものだと主張した。
「政府は今や、(過去の承認を)覆したがっている。最終的な売買など存在しないという、ぞっとするような警告を米企業に対して出している」と、フェイスブックの法務責任者ジェニファー・ニューステッド氏は述べた。
ニューステッド氏は、同社はインスタグラムとワッツアップの事業が成功するように数百万ドルを投資してきたとし、「毅然(きぜん)として」対抗するつもりだと述べた。
「反トラスト法は消費者を保護し、革新を促進するために存在する。成功を収めている企業を罰するためのものではない」と、フェイスブックは主張。政府の主張は「歴史修正主義的」だとした。
今回の提訴は、フェイスブックに対する米政府の最も重要な法的措置の1つ。
「買うか葬るか」
当局はフェイスブックがライバルになりうる企業に対し、「買うか葬るか」というアプローチをしてきたと指摘。広告収入を支える自社データの制御を失った競合他社やユーザーらに損害を与えているとした。
訴訟資料には、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の内部メッセージが引用されている。2008年のメールには、「競争よりも買収のほうがいい」とあった。
「10年近くもの間、フェイスブックは優位性や独占力を利用し、より小規模なライバル企業をたたきのめし、競争を消し去ろうとした。日々同社のサービスを利用するユーザーを犠牲にして」と、提訴を率いるニューヨーク州のレティシア・ジェイムズ司法長官は述べた。
「我々の個人的な交流や社会的交流に対して、このような抑制されていない権力を持つべき企業は1つもない。だから我々は本日、行動を起こしている」
テクノロジー企業に対してより攻めの姿勢を取るよう規制当局に強く求めている米ワシントンの反トラスト団体、オープン・マーケッツ・インスティテュート(OMI)は、今回の提訴は前進するための「重要な1歩」だとした。
OMIは「やるべき事はまだ残っているが、これは決定的瞬間だ」とツイートした。
独占禁止法をめぐる動き
アメリカの規制当局はテクノロジー企業がもつ権限について調査を進めている。
7月には、市場への影響力に関する大規模な調査の一貫として、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アマゾンのCEOが議会公聴会で証言を求められた。
米司法省は10月、グーグルがインターネット検索市場やオンライン広告の独占を維持するために反トラスト法(独占禁止法)に違反したとして、連邦地裁に提訴した。









