米国人が「マドゥロ大統領の拉致計画を自白」 ヴェネズエラで報道

Venezuela's state TV shows President Nicolás Maduro (left) during a briefing, and what the authorities say are detained US citizens Luke Denman and Airan Berry

画像提供, EPA

画像説明, ニコラス・マドゥロ大統領(左)は、アメリカ人ルーク・デンマン氏とアイラン・ベリー氏が自身の拉致を計画していたと話した

南米ヴェネズエラの国営テレビは5日、ニコラス・マドゥロ大統領の拉致を計画していたとするアメリカ人の映像を公開した。

ルーク・デンマン氏(34)はマドゥロ大統領をアメリカに連れ出そうとしていたと自白しているという。

デンマン氏は、3日にヴェネズエラの治安部隊に拘束された13人のうちの1人。ヴェネズエラ当局は、拘束した13人は「傭兵」だとしている。

マドゥロ大統領は、ドナルド・トランプ米大統領がヴェネズエラを侵略し、自身を失権させようとしたと非難している。

これに対しトランプ大統領は、アメリカの関与を否定した。

またマイク・ポンペオ米国務長官は、拘束されたアメリカ人の返還に向けて「あらゆる手段を使う」と述べた。

国営テレビで放映された内容

5日に放送された動画でデンマン氏は、コロンビアでヴェネズエラ人を訓練するために雇われたと説明。その後、空港を制圧し、マドゥロ大統領を国外に連れ出す予定だったと語っているとみられる。

特殊部隊の元隊員だというデンマン氏は動画の中で、「ヴェネズエラ人が国を取り戻すのを手伝っていた」と話した。

また、自分とアイラン・ベリー氏(41)は、フロリダで民間警備会社シルヴァーコープUSAを経営する退役軍人ジョーダン・グードロー氏と、この計画のために契約していたと述べた。

グードロー氏は計画への関与を認めており、ヴェネズエラ当局は身柄引き渡しを求めている。

マドゥロ大統領によると、シルヴァーコープは野党指導者フアン・グアイド氏と契約したという。アメリカや欧州各国は、グアイド氏をヴェネズエラの暫定大統領として承認している。

マドゥロ氏はデンマン氏の映像が流れた後の記者会見で、「ドナルド・トランプがこの侵略の首謀者だ」と述べた。

また、拘束したアメリカ人は公正な裁判を受けると話した。一方でデンマン氏らの所在については明かさなかった。

デンマン氏らが弁護士と連絡を取っているかは不透明だ。

拘束された人々

デンマン氏とベリー氏についてはあまり多くのことは分かっていない。

ヴェネズエラの軍高官は、この2人はアメリカ軍の警備隊に所属していると説明した。米メディアは2人は元隊員だと示唆しているが、確認はとれていない。

当局は、2人のほかに11人を拘束したほか、クーデター未遂の際に戦闘員8人が死亡したと発表している。

グアイド氏は関与を否定

シルヴァースコープのグードロー氏はこれまでも、グアイド氏との関係があると話してきた。

一方グアイド氏は4日、声明でグードロー氏との関係を否定。グードロー氏が起こした「いかなる活動についても、関係も責任もない」と述べた。

また、マドゥロ政権が刑務所での暴動や首都カラカスで起きたギャングの抗争といた事件から国民の眼を背けようとしていると批判した。