ギリシャ総選挙、中道右派の最大野党が政権奪還

New Democracy leader Kyriakos Mitsotakis is congratulated at the party's headquarters in Athens, 6 July

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画像説明, 新民主主義党が過半数議席を確保したことを受け、キラコス・ミツォタキス党首が新たなギリシャの首相となる

ギリシャで7日に行われた総選挙で、最大野党で中道右派の新民主主義党(ND)が勝利した。ギリシャでは第1党が50議席を追加で獲得できるため、NDは単独過半数議席を確保する見通し。

ほとんどの選挙区で開票結果が出た段階でのNDの得票率は39.85%。与党・急進左派連合(SYRIZA)は31.53%で第2党となった。SYRIZAを率いるアレクシス・チプラス首相は敗北を認めている。

投票率は57%と、過去数十年で最も低い水準となった。

NDのキラコス・ミツォタキス党首はアテネでの勝利演説で、自分には変革への強い義務があると話した。

「ギリシャは再び、誇りを持って頭を上げた」とミツォタキス氏は述べるとともに、ギリシャは「分断されるには国民が少なすぎる」ため、全国民のための首相になると語った。

一方で、チプラス首相はミツォタキス氏に勝利を祝う電話をしたと明らかにした。

その上で、「きょう、私たちは顔を上げて国民の判断を受け入れる。今日のギリシャのために我々は大きな政治的コストを払って難しい決断をしなくてはならなかった」と語った。

経済復興ならず敗退

チプラス首相は2015年、NDが敷いていた緊縮財政による経済低迷からの脱却をうたって人気を集め、政権を手にした。

しかし、国際的な金融支援を受けるために厳しい条件を飲まざるを得ず、緊縮政策を続行した。

こうした判断はSYRIZA党内からも批判を浴び、これまでにも何度かの解散総選挙を潜り抜けている。

しかし、失業率は上昇し続け、ギリシャ経済は縮小した。

Alexis Tsipras speaks to reporters with a furrowed brow, pursing his lips

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画像説明, チプラ首相は会見で敗北を認めた

NDは減税と民営化を約束

2008年の金融危機の余波がまた残るギリシャだが、NDは減税と民営化を公約に掲げている。

ギリシャは過去10年、欧州連合(EU)などからさまざまな金融支援を受けていたが、昨年8月には経済成長のめどが立ったとしてEUによる支援プログラムから正式に「脱退」した。

しかし若年層の失業率は依然として高く、NDは18~24歳の有権者から支持を得た。

ミツォタキス氏は、ギリシャの政治一家の出身。父親のコンスタンティノス・ミツォキタス氏は元首相で、姉のドーラ・バコヤニス氏は2004年のアテネ・オリンピック(五輪)時にアテネ市長を務めた後、外相も経験している。