リビアの移民収容施設を空爆 数十人死亡

People gather outside the Tajoura Detention Centre after an air strike kills nearly 40 migrants east of Tripoli, 3 July

画像提供, AFP

画像説明, 空爆を受けた移民収容施設の前に集まる人たち(3日、トリポリ郊外)

リビア当局によると、首都トリポリ郊外で2日夜、移民収容施設が攻撃され、移民約40人が死亡した。犠牲者のほとんどは、アフリカ各地から欧州を目指し、リビアにたどりついた人たちとみられる。

国連が支援する国民合意政府(GNA)によると、移民施設を標的にした空爆で、最大40人が死亡したほか、約80人が負傷した。

救急当局のオサマ・アリ報道担当はAFP通信に対して、タジューラ収容センターが直撃されたと話した。移民約120人が収容されていたという。

GNAはこの攻撃について、東部を支配し「リビア国民軍(LNA)」を名乗る反政府組織による「凶悪な犯行」で、「計画的」で「正確」だったと批判した。

一方で、元国軍将校のハリファ・ハフタル将軍率いるLNAは、国民合意政府による空爆だと非難している。

LNAは1日、「通常の」戦争手段を使い果たしたため、トリポリの標的に対する徹底的な空爆を開始すると宣言していた。

被害現場を訪れたリビア保健省のハリド・ビン・アッティア医師はBBCに対して、「施設は破壊され、あちこちで人が泣いていた。心理的トラウマだ。照明は壊れて、様子がよく見えなかったが、救急車が到着すると、あちこちが血まみれで、遺体が散乱し、ひどい様子だった」と話した。

国連は、攻撃の知らせを受けて「非常に懸念している」とコメントした。

リビアでは2011年に反政府デモを発端に、ムアンマル・カダフィ大佐が支配した長年の独裁政権が崩壊して以来、激しい内戦が続いている。

同年に始まったシリア内戦などの影響で、2015年夏からアフリカや中東などから多くの移民が欧州を目指す、移民危機が深刻化した。リビアは地中海を越えてギリシャやイタリアなどを目指す人たちが多く集まる中継地となり、リビア内戦に伴う政治的混乱に乗じて、密航業者が暗躍する事態となっている。