メッシさん、アルゼンチン代表引退を表明 「ささげられるものは何も残っていない」

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ロレイン・マケナBBCスポーツ記者
アルゼンチンの偉大なサッカー選手、リオネル・メッシさん(39)が8月31日、代表からの引退を表明した。「つらい」決断だが「その時が来た」と説明し、「ささげられるものは何も残っていない」とした。
メッシさんは、代表として通算207試合に出場し、125ゴールを記録した。ともにアルゼンチンの最多記録。2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会ではキャプテンを務め、チームを優勝に導いた。
メッシさんはこの日、インスタグラムで声明を発表。「時間は残り少なくなり、物語は終わりを迎える。これは私にとって非常につらいものだ」とし、次のように続けた。
「代表チームの一員でいることを愛しているし、これまでも愛してきた。そして、これからもずっと愛し続ける」
「私は(代表に)すべてをささげてきた。ささげられるものはもう何も残っていない。それに、私の後では本当に素晴らしい若手選手らが台頭してきている。彼らにチャンスが与えられるべきだ」
メッシさんは、父ホルヘさんが長患いの末に8月上旬に68歳で死去した後、将来について検討しているとしていた。
この日、自分の引退メッセージは、アルゼンチンが今夏のW杯北中米大会決勝でスペインに敗れた2日後の7月21日に書いたのだと明かした。
そのうえで、「父に関する出来事があり、今まで以上に気持ちが固まっている」とした。
「安心と誇りを胸に去る」
メッシさんはサッカー選手として、米メジャーリーグサッカーのインテル・マイアミで、クラブレベルでプレーし続ける予定。同クラブとの契約期間は2028年シーズン終了までとなっている。
メッシさんの代表デビューは2005年のハンガリーとの親善試合で、後半に途中出場した。ただ、1分もたたないうちに、肘が相手フルバックに当たり一発退場となった。
多難な出だしだったが、その後、史上最高の選手の1人となった。アルゼンチン代表としてW杯で優勝し、南米選手権(コパ・アメリカ)も2度制覇した。
W杯では通算21ゴールを記録。フランス代表のキリアン・エムバペさんの22ゴールに
次いで2番目に多い。国際試合で決めたゴールは125で、偉大な同時代人でありライバルでもあるポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドさんの146に次ぐ2位となっている。
メッシさんは2016年に一度、代表引退を表明した。しかし、その後に撤回した。
今回の声明では、「過去20年間のみんなの愛に感謝する」とし、サポーターにもメッセージを送った。
「ピッチでみんなの声が聞けなくなるのは本当に寂しい」
「これからは私もみんなの1人として、ずっと傍らから応援し、支えていく」
「夢のような瞬間を、チームメートと共にみんなに贈ることができた安心と誇りを胸に、私はここを去る」
「みんなと一緒にこの経験ができたのは、本当に素晴らしいことだった。みんなを愛している!」
分析:「アスリートと時間との戦いでは勝者は常に1人」

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ティム・ヴィカリー(南米サッカーライター、BBCラジオ5の番組「ライブ・スポーツ」で)
アスリートと時間との戦いでは、勝者は常に1人だけだ。
メッシさんは敗北の時を、もうずっと長いこと先延ばしにしてきた。だが、二つのことがそれを少し早めたと思う。
一つは、父親が最近死去したこと。そしてもう一つは、W杯決勝でスペインに敗れたことだ。スコアは0対1だったが、両者の差はかなり大きかった。
試合後、スタジアムを見回したメッシさんは、「もうこれには耐えらない気がする」と考えているようだった。
なんてさまざまな思い出を私たちにくれたことか。この小柄な男性は21年半もの間、私の人生の一部だった。だが、いつかは終わりが来るはずだったし、それが今日なのだ。
メッシさんは、キャリアの最後に(アルゼンチンのクラブチームの)ニューウェルズ・オールドボーイズに戻るだろうか? それには二つの問題があると思う。
一つは、家族をロサリオ市に一緒に戻すことになることだ。ロサリオはいささか田舎だし、暴力が問題にもなっている。彼の旧友アンヘル・ディ・マリアさんが、ロサリオ・セントラルに所属しながら、大きな問題なく家族と暮らしているのは事実だ。しかしメッシさんは、家族を衆人環視の場所に戻すことを心配に思うだろう。
もう一つ、サッカーのレベルが彼にとってあまり魅力的ではないかもしれないのも問題だ。キャリアのロマンチックな締めくくりとして、数試合だけ出場することはあり得る。彼はそのことについて、これまで何度も語ってきた。だが、インテル・マイアミが、彼にとっての最後のチームになるように思う。
どうなるのか、誰にも分からない。彼は気が向いた時に選手を引退するだろう。2028年末まで続ける気にならなければ、それより前に引退する可能性もある。
どうなるかは見届けるしかない。インテル・マイアミのファンは幸運だ。この小柄な天才を最後の最後まで見て楽しむことができるのだから。















