イスラエル首相、ガザ地上侵攻を「準備している」 「大規模作戦は誤り」と仏大統領が警鐘

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は25日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとの戦闘は「まだ始まりに過ぎない」とし、同地区へ地上侵攻に踏み切る準備を進めていると、テレビ演説で述べた。時期については示さなかった。

ネタニヤフ首相は、「我々はすでに数千人のテロリストを殺害したが、これは始まりに過ぎない」と述べた。

「同時に地上侵攻の準備も進めている。いつ、どのように、何人態勢でということについては詳しくは述べない。また、我々が行っている様々な予測についても詳細は明かさない」

地上侵攻の進め方をめぐっては、イスラエル政府と軍部との間で分断が生じていると報じられている。ネタニヤフ氏は開始時期について、ハマスとの戦闘を指揮するために発足させた戦時内閣が決定すると述べた。

ネタニヤフ氏はまた、ハマスに連れ去られた人質が国に戻れるよう、あらゆる手段を講じているとした。

ハマスによるイスラエルへの攻撃を防げなかったことについては、戦闘が終わってから「自分を含め、誰もが答えを出さなければならない」と述べた。

こうした中、イスラエルがガザ地区への地上攻撃を遅らせていると、BBCがアメリカで提携しているCBSニュースは報じた。

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仏大統領、大規模地上侵攻は「誤り」

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は25日、訪問先のエジプト・カイロで、イスラエルによるガザ地区への「大規模」地上侵攻は「誤り」だと述べた。

実行すれば、イスラエルの長期的な安全保障を確保することなく民間人を傷つけることになると、マクロン氏は警鐘を鳴らした。

一方で、「フランスはイスラエルの自衛する権利を認めている」と繰り返した。

「地上介入については、標的が完全にテロリスト集団に絞られているものであれば、(イスラエルの)選択と言える。しかし、民間人を危険にさらすような大規模作戦だとしたら、イスラエルにとってそれは誤りだと、私は考える」

米大統領、「10月6日の状態には戻れない」

アメリカのジョー・バイデン大統領は25日、イスラエルとパレスチナについて、10月6日の状態には戻れないと述べた。

バイデン氏は、アメリカ訪問中のアンソニー・アルバニージー豪首相との共同記者会見で、イスラエルは「民間人を守るために全力を尽くす」べきだと述べた。

また、もうひとつのパレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区で、「過激派の入植者」がパレスチナ人を攻撃しているとの報告に憂慮しているとした。「彼らはその地区にいる権利を有するパレスチナ人を攻撃している。それをやめるべきだ」。

バイデン氏は、イスラエルがハマスから自衛することをアメリカは支持し、「イスラエルがテロリストたちから自衛するのに必要な物を確実に得られるようにする。それは保証する」とした。

ただ、ハマスは「ガザ地区やそのほかの地域にいるパレスチナ人の大多数」を代表しているわけではないとした。

双方の死者約8000人に

ハマスが運営するガザ地区の保健省は、ガザ地区へのイスラエルの報復空爆でこれまでに6500人以上が殺されたとしている。

同保健省は25日、ガザ地区では過去24時間で756人のパレスチナ人が空爆で殺されたと発表した。死者には子供344人が含まれるとしている。

7日のハマスによるイスラエルへの奇襲では、1400人以上が殺害され、200人以上がガザ地区へ連れ去られた。

ハマスの武装集団の襲撃を受けたイスラエル南部のキブツ(農業共同体)ベエリの住宅の破壊状況を示す複数の画像が、新たに公表された。