You’re viewing a text-only version of this website that uses less data. View the main version of the website including all images and videos.
ラファ検問所が一時開通、ガザ地区へ軍事衝突後初の物資搬入 イスラエル軍は攻撃強化を発表
パレスチナ自治区ガザ地区の南部とエジプトを結ぶラファ検問所が21日午前、一時的に開かれ、支援物資を積んだトラック20台がガザ地区へ入った。ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突で、同地区の人道状況は悪化している。こうした中、イスラエル軍は21日夜から同地区への攻撃を強化すると発表した。
イスラエルは、食料や水、医薬品を積んだトラック20台が、エジプト側からラファ検問所を通過してガザ地区へ入ることに合意していた。
ラファ検問所のガザ地区側では、複数の空のトラックが待機していた。
ガザ地区で取材するBBCのラシュディ・アブ・アルーフ記者によると、医薬品や食料などの支援物資は小型トラックに積み替えられ、ガザ地区内へ運ばれた。ただし、燃料は支援物資に含まれていないという。
ガザ地区に支援物資が到着したのは、イスラエルが同地区を「完全包囲」して以降初めて。
棺を積んだトラックも
エジプト側から物資が搬入される様子を確認したラシュディ・アブ・アルーフ記者によると、1台のトラックには棺(ひつぎ)が積まれていたという。
ハマスが運営するガザ地区の保健省は、ハマスがイスラエルを奇襲し、イスラエルが報復空爆を開始した7日以降、同地区で少なくとも4385人が死亡したとしている。
同省は、死者には1756人の子どもが含まれるとしている。
一方、ハマスの攻撃によるイスラエル側の死者は1400人を超える。
イスラエル軍は21日、ガザ地区に連れ去られた人質は210人に上ると発表した。
この中には、ハマスが20日に解放したアメリカ人母娘は含まれない。
国連が支援物資を配給
アブ・アルーフ記者によると、ガザ地区に到着した支援物資の配給は、国連が担当する。
同記者はガザ地区南部ハンユニスに向けて進むトラックの車列を確認している。
車列の隣を国連の車が走行し、ハンユニスにある倉庫まで誘導するという。
ハンユニスに到着後、国連職員は物資の分配先を決定することとなる。
同地域には数千人が身を寄せる、国連が運営する学校や、複数の病院があり、こうした場所に物資が届けられる可能性が高いと、同記者は報告している。
「重要物資」がガザに向かっている=WHO
世界保健機関(WHO)は、エジプトとパレスチナ赤新月社(赤十字に相当)と連携し、医療物資がガザ地区内の病院に確実に届くよう取り組んでいると発表した。
WHOは、物資を積んだ複数の車両が、エジプト側からラファ検問所に向かっているとした。
21日午前にはトラック20台の通過が許可されたが、その他のトラックはエジプト側でいまも待機している。
検問所に向かっている車両に積まれている物資は次の通り――。
- 1200人分の外傷を手当てするための医薬品と物資
- 最大235人の負傷者の容体をその場で安定させるための携帯型外傷用キット
- 1500人分の慢性疾患用医薬品と治療薬、30万人分の基本的な必需医薬品と保健用品3カ月分
WHOは「これらの物資は、重傷者や慢性疾患と闘っている人々にとっての生命線だ。彼らは、治療へのアクセスが制限され、医薬品や医療品が深刻に不足している悲惨な2週間を耐えてきた」とした。
イギリスのジェイムズ・クレヴァリー外相は先に、ガザ地区への「命を救う」人道援助の提供は「一回限りであってはならない」と述べた。
「この援助は、苦しんでいる人々の生命線だ」と、同外相はソーシャルメディアに投稿した。
国連の人道問題担当責任者によると、22日にも20~30台のトラックがガザ地区に入る可能性がある。
国連とイスラエルは、トラックの検査方法について「厳しいが公正な」話し合いを行っているという。
イスラエル軍、ガザ攻撃強化を発表
イスラエル国防軍(IDF)の報道官、ダニエル・ハガリ少将は、IDFが21日夜からガザ地区への攻撃を強化すると発表した。
「我々は攻撃を強め、戦闘の次の段階における我が軍のリスクを最小化する。今日から攻撃を増やすつもりだ」と、ハガリ氏は記者会見で述べた。
そして、ガザ市の住民に対し、「安全のために南への移動を続けるよう」求めた。
エルサレムで取材するBBCのポール・アダムス外交担当編集委員は、ガザ市上空で、不吉な警告が書かれたビラが投下されたと報告している。
そこには、南へ移動しない者は、テロ組織の共犯者とみなされる可能性があると書かれていたという。
イスラエル、ヨルダン川西岸を攻撃
こうした中、IDFはヨルダン川西岸のジェニン地区にある「テロリストの地下ルート」を空爆したと発表した。
ロイター通信はパレスチナの医療関係者の話として、22日未明にイスラエル軍機がジェニン地区を空爆し、パレスチナ人2人が死亡したと伝えた。負傷者も出ているが、人数は不明だという。
IDFの英語のソーシャルメディアの投稿によると、この空爆はモスク(イスラム教の礼拝堂)を標的としたもの。「民間人に対するテロ攻撃を計画・実行する司令部として、モスクが使用されていたことが、IDFが得た最新の情報で明らかになった」としている。