ロシア軍への降伏拒んだウクライナ警備隊、13人全員が生存=ウクライナ海軍

Snake Island (Handout image from Ukrainian Naval Forces)

画像提供, Ukrainian Naval Forces

画像説明, 黒海のズミイヌイ島。ウクライナ本土から南48キロの位置にある

ロシア軍に降伏するのを拒み、砲撃されて死亡したとされたウクライナの国境警備隊13人全員が生きていたと、ウクライナ海軍は28日に発表した。ロシア軍が灯台やアンテナを含め、「島のインフラを完全に破壊」して隊員たちと連絡がとれなくなったため、死亡したと思われていたという。

ウクライナ海軍は28日、「我々の戦友たちは生きている。みんな元気だ」とフェイスブックに投稿した

ロシアがウクライナへの侵攻を開始した24日、黒海に面したズミイヌイ島で任務にあたっていたウクライナの国境警備隊13人は、同島に接近したロシア軍艦に抵抗して死亡したとされ、25日に英雄の称号が与えられていた。

ウクライナ政府関係者が公開した音声記録には、「武器を捨てなければ爆撃する」などと警告するロシア軍艦に対し、警備隊が「くたばれ」と答える様子が残っていた。

ロシアは当時、13人全員が降伏したとして、ウクライナ側の主張を否定していた。

国境警備隊は「生きている」

ウクライナ海軍の28日発表によると、ズミイヌイ島の国境警備隊と海兵隊は「2度にわたり、勇敢にロシアの占領者の攻撃を撃退した」ものの、弾薬が底をついて戦い続けられなくなったのだという。

また、ロシア軍が灯台やアンテナを含め、「島のインフラを完全に破壊」したため、隊員たちは本土と連絡がとれなくなっていたと付け加えた。

ウクライナ海軍は、ウクライナが人道的任務のために同島に派遣した民間捜索救助船の乗組員と、同行していた2人の司祭を不法に拘束したとして、ロシア軍を非難した。

「軍事的任務を遂行しない、非戦闘員が乗った民間船舶を不法に拿捕(だほ)することは、戦争のルールと慣習、そして国際人道法に対する違反行為だ」

ロシアの主張

ロシア国防省の報道官は25日、ズミイヌイ島にいたウクライナ兵82人は「自発的に武器を捨てて降伏した」と発表。ロシア軍艦が何らかの攻撃を行ったのかどうかや、犠牲者の有無については言及していなかった。

捕虜については、「敵対行為に参加しないという誓約書に署名するよう求められている」とし、「近い将来、家族のもとに戻される」としていた。

ズミイヌイ島は2014年にロシアが一方的に併合したクリミア半島から西に約300キロの位置にある。大きさは16ヘクタールほどで、岩で覆われている。

小さな島ではあるものの、シンクタンク大西洋評議会は「ウクライナの海の領有権を主張する上で重要な場所」とみている。