米CNN創業者テッド・ターナー氏が死去、87歳 テレビニュースに革命

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米CNNを創業し、現代の24時間ニュース文化をつくり出したメディア界の大物テッド・ターナー氏が6日、死去した。87歳だった。CNNが発表した。
ターナー氏は1980年、ニュースを24時間放送し続ける世界初の放送局「ケーブル・ニュース・ネットワーク(CNN)」を立ち上げた。
成功は難しいとみていた人々からは、「チキン・ヌードル・ネットワーク」などとやゆされた。しかし、1981年のロナルド・レーガン米大統領への暗殺未遂事件や、1986年のスペースシャトル「チャレンジャー」の事故などで迅速かつ継続的な報道を提供し、その価値を証明した。
1990~1991年の湾岸戦争では、イラクから生中継で戦況を伝え、メディアとして真に成熟した。当時の米大統領のジョージ・ブッシュ氏はかつて、米中央情報局(CIA)よりもCNNからより多くの情報を得たと話した。
CNNの成功を受け、ニュース専門局が次々と誕生した。ターナー氏の長年のライバルのルパート・マードック氏は1996年、米FOXニュースを立ち上げた。
ターナー氏は、プロスポーツチームのオーナーの顔もあった。野球のアトランタ・ブレーヴス、バスケットボールのアトランタ・ホークス、アイスホッケーのアトランタ・スラッシャーズなどを所有した。
慈善家としても知られた。国連に10億ドル、環境保護活動に数百万ドルを寄付し、クリーンエネルギーの推進と投資にも力を注いだ。
私生活も注目された。1991~2001年には女優ジェーン・フォンダ氏と結婚していた。
2018年に神経変性疾患のレビー小体型認知症を患っていることを公表していた。

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奔放な性格
ターナー氏は、父親の自殺を受け、家業の広告会社を引き継ぐ形でキャリアをスタートした。その後、ジョージア州アトランタのラジオ局を買収。それから10年足らずでそのラジオ局は、同氏のメディア複合企業「ターナー・ブロードキャスティング・システム(TBS)」の礎となった。
ターナー氏は奔放な性格でも知られ、「南部の大口たたき」、「常軌を逸したキャプテン」といったあだ名がつけられた。
CNNの現在の最高経営責任者(CEO)で会長のマーク・トンプソン氏によると、ターナー氏はCNN本社に数年間住み込み、バスローブ姿で報道局内を歩き回っては「その日のニュースについて議論しようとしていた」という。

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CNN批判のトランプ氏も追悼
ターナー氏の死去を惜しむメッセージは、CNNの内外から出された。
CNNを激しく批判してきたドナルド・トランプ米大統領は、ターナー氏を「放送史に残る偉人の一人で、私の友人」だったと追悼。「彼は必要な時はいつもそばにいてくれ、大義のためならいつでも喜んで闘ってくれた!」とした。
CNNのトンプソンCEOは声明で、「テッドは極めて献身的で情熱的なリーダーで、勇敢で恐れを知らず、常に直感を信じ、自らの判断を信頼していた」と振り返った。そして、「彼はこれまで、そしてこれからも、CNNの精神的支柱であり続ける」とした。
CNNのベテラン特派員クリスティアン・アマンプール氏も、「テッド・ターナーは全人類のために、止めることのできないメディア革命を起こした」とXでしのんだ。
ターナー氏が築いたテレビ帝国には、TBSや「ターナー・ネットワーク・テレビジョン(TNT)」といったチャンネル、「ターナー・クラシック・ムービーズ」、「カートゥーン・ネットワーク」なども含まれる。
ターナー氏は1985年、映画スタジオMGMを15億ドルで買収したが、事業は長続きせず、不運な結果に終わった。1990年代には映画・テレビ会社キャッスル・ロック・エンターテインメントとニュー・ライン・シネマを買収。その後、ターナー氏の会社はタイム・ワーナーと合併した。





