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トランプ氏、ミネソタ州で「緊張緩和」図ると 移民当局職員による市民射殺めぐり
米ミネソタ州で、連邦移民当局の職員による市民射殺事件が2度続いたことを受け、ドナルド・トランプ大統領は27日、政府が同州での対応を「少し緩和する」と表明した。
「結局のところ、(直近の射殺事件は)ひどいものだった。いずれもひどい出来事だった」と、トランプ氏は米FOXニュースのインタビューで述べた。
ミネソタ州ミネアポリスでは7日、米移民税関捜査局(ICE)の職員がアメリカ人女性ルネー・グッド氏(37)を射殺した。グッド氏は当時、当局の活動を監視する活動に加わっていたとされる。
2週間余りで2件の射殺事件が起きたことで、現地では抗議活動が再燃し、アメリカ各地に広がっている。与野党双方の議員からも批判が上がっている。
こうした中でのトランプ氏の今回の発言は、政権がミネソタ州での強硬姿勢を後退させつつあることを示唆している。
26日には国土安全保障省(DHS)が、ミネソタ州での移民取り締まりを率いる米国境警備隊のグレゴリー・ボヴィーノ司令官を同州から引き揚げた。
ボヴィーノ氏に代わって、米政権のトム・ホーマン国境問題担当長官をミネソタ州に派遣し、同州で法執行活動を指揮させるという。
ホーマン氏は27日、ミネソタ州のティム・ウォルズ知事(民主党)やミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長(民主党)、地元の法執行機関関係者らと面会したと、ソーシャルメディアに投稿した。
プレティ氏の銃めぐる主張に食い違い
トランプ氏は、27日夜のアイオワ州での集会に先立ち、プレティ氏の殺害は「非常に不幸な出来事」だったと記者団に述べた。プレティ氏は退役軍人病院の集中治療を専門とする看護師だった。
プレティ氏を「国内テロリスト」と表現することに同意するかとの質問には、「その表現は聞いたことがない」とトランプ氏は答えた。
そして、「彼(プレティ氏)は銃を携帯すべきではなかった」と付け加えた。
クリスティ・ノーム国土安全保障長官は、プレティ氏は「危害を加え」ようとして武器を「振り回していた」ため、当局に撃たれたと主張している。一方で地元当局は、プレティ氏の銃は合法的に登録されたもので、プレティ氏が銃撃される前にすでに取り上げられていたとしている。
DHSはまた、プレティ氏が武器の没収に抵抗したため、当局者は正当防衛のために発砲したとも主張している。しかし複数の目撃者や地元当局者は、プレティ氏が手に持っていたのは武器ではなく携帯電話だったと反論している。
発砲直前の様子をとらえた動画では、プレティ氏が携帯電話で当局者を撮影しているのが確認できる。当局者の1人が別の人物を押し倒すと、プレティ氏はその人と当局者の間に立ちはだかった。すると当局者は、地面に倒れた女性を助けようとしていたプレティ氏の顔に催涙スプレーを噴射。複数の当局者が加わり、プレティ氏を地面に押さえつけた。動画には、プレティ氏が銃を持つ姿は映っていない。
プレティ氏の腰のあたりから何かを取り出そうと手を伸ばした当局者が、何も持っていないことが動画で確認できる。その後、プレティ氏に背を向けたこの当局者の右手には、拳銃のようなものが握られていた。
それから1秒もしないうちに、当局はプレティ氏を撃った。10発の発砲音が聞こえた。
ノーム氏は事件直後、プレティ氏は「平和的に抗議するためではなく、暴力行為を長引かせるためにそこにいた」と述べ、プレティ氏を「国内テロリスト」と非難していた。
グッド氏の事件から約2週間後にプレティ氏が射殺されたことに、地元住民は激怒。州や市の当局者は、トランプ政権が派遣した3000人規模の移民当局職員らの撤退を求めた。
トランプ氏はFOXニュースのインタビューで、ミネソタ州での作戦の正当性を主張した。「何千人もの凶悪犯を(ミネソタ)州から排除した」ため、同州の「犯罪発生率は良好だ」とした。
「すべて順調に進んでいる。今は現地にホーマンがいる」とも述べ、政権は「緊張緩和」を図るだろうと付け加えた。
政権の国外追放政策に携わる、スティーヴン・ミラー大統領次席補佐官は米CNNに対し、ホワイトハウスは「ミネソタ州に派遣された追加人員について、拘束を担当するチームと妨害者の間に物理的な障壁を設けるため、逃亡者に対する作戦に投入すべきだと、DHSに明確な指示を出した」と説明した。
「我々は、(米税関国境警備局の)チームがそのプロトコルに従っていなかった可能性について、検証しているところだ」と、ミラー氏はCNN宛ての声明で述べた。
ヴァーモント州のフィル・スコット知事や、ネブラスカ州のピート・リケッツ連邦上院議員など、一部の与党・共和党指導者らは、プレティ氏の死について調査を求めている。
「この週末、国民は恐ろしい状況を目撃した」とリケッツ氏はソーシャルメディアに投稿。「ICE への資金援助に対する支持は変わらない」としつつ、「この出来事について、優先的かつ透明性のある調査」が行われることを期待していると述べた。
こうした中、連邦判事は、DHSが射殺事件に関連する証拠を破棄または改ざんすることを禁じる命令を出した。
トランプ氏は27日のアイオワ州での集会で、ミネソタ州の現状について深くは言及しなかった。一方で、自身の移民政策全般については触れ、米ハーヴァード大学とハリス・インサイト・アンド・アナリティクスによる世論調査を引用。犯罪を犯した不法移民の国外退去を目指す政権の取り組みを、アメリカ人の8割が支持しているとした。