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ガザ中部で15万人が「避難強いられている」と国連 イスラエル軍は難民キャンプに前進
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエル国防軍(IDF)が難民キャンプに向けて前進し、推定15万人のパレスチナ人がガザ地区中部からの避難を余儀なくされていると、国連が28日に発表した。
複数の目撃者やハマスからは、IDFの戦車が中部にあるブレイジ難民キャンプ東の郊外に到達したとの報告が寄せられている。
IDFは最近、地上攻撃を拡大し、ブレイジ難民キャンプや近隣のヌセイラット難民キャンプ、マガジ難民キャンプを標的にしている。
ハマスが運営するガザ地区の保健省によると、IDFの砲撃により、28日にはガザ地区全域で数十人が死亡した。
イスラエルとハマスの戦闘は、ハマスが10月7日にイスラエル南部を奇襲し、イスラエル側で約1200人を殺害し、約240人をガザ地区へ連れ去ったことで始まった。
ガザ地区の保健省は、11週間にわたる戦闘でこれまでに2万1300人が殺されたとしている。そのほとんどは子供と女性だという。
難民キャンプに避難指示、「行き場ない」と国連
IDFは、ブレイジ難民キャンプとヌセイラット難民キャンプを含むガザ地区中部に広がる地域からの避難を呼びかけている。この地域の9万人近い住民と、6万1000人の避難者は、さらに南のデイル・アル・バラフへ移動するよう指示されている。
しかし国連は28日、すでに数十万人の避難者が身を寄せるデイル・アル・バラフは過密状態で、新たな避難者の行き場はないと警鐘を鳴らした。
オマルさん(60)と少なくとも親族35人は、ブレイジ難民キャンプからの避難を余儀なくされた。
「その瞬間が来てしまった。そうならないことを願っていたが、強制退去は避けられないようだ」と、オマルさんはロイター通信に電話で語った。「この残忍なイスラエルとの戦争のせいで、私たちはいま、デイル・アル・バラフに設置されたテントの中にいる」。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のガザ地区責任者、トーマス・ホワイト所長は、南部ラファにますます多くの人が押し込まれ、「支援を提供できない非常に狭い地域に、さらに多くの人がやってきている」と述べた。
ガザ地区の保健省は28日夕、家を追われた市民が身を寄せていると報じられているラファの建物にイスラエル軍の空爆があり、20人が死亡したと発表した。
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激しい戦闘続く
ガザ地区の保健省の報道官は28日朝、中部のマガジ、北部の町ベイトラヒア、南部の町ハンユニスにイスラエル軍の攻撃があり、50人が死亡したと発表した。
最も多くの死者が出たのはベイトラヒアで、パレスチナメディアは集合住宅4棟が破壊され、30人が死亡したと報じた。
地元テレビ局のジャーナリスト、バセル・へイル・アルディン氏はAP通信に対し、自分の親族12人ががれきの下敷きになり、死亡したとみられていると語った。また、隣人9人が行方不明になっているとした。
こうした中、パレスチナ赤新月社は、南部ハンユニスのアル・アマル病院近くのアパートにIDFの砲撃があり、10人が死亡したと発表した。前日にもこの病院の前で同様の出来事があり、31人が死亡したと報じられた。
IDFのダニエル・ハガリ報道官は27日、ハンユニスは「ハマスの主要なテロ拠点」だと記者団に語った。
また、IDF部隊のブレイジでの戦闘は3日目に入り、「多くのテロリストを排除し、テロリストのインフラを破壊している」と付け加えた。
複数の住民はロイター通信に対し、激しい戦闘は28日も続き、IDFの戦車が人口密度の高いブレイジ難民キャンプに北と東から前進していると話した。ハマスは同組織の戦闘員がイスラエル兵や車両を標的にしているとする動画を投稿した。
IDFは24日のマガジ難民キャンプへの空爆で民間人が犠牲になったことについて、「無関係の民間人への被害」を遺憾に思うと述べた。IDFは声明で、「ハマス工作員がいる場所に隣接する二つの標的を攻撃した」としている。ガザ地区の保健省によると、この空爆で少なくとも70人が死亡した。
人質の解放は
イスラエルでは28日、数千人のティーンエイジャーがデモ行進に加わり、ガザ地区でハマスやほかの武装勢力に拘束されている100人以上の人質を帰国させるための新たな合意を結ぶよう求めた。デモ参加者の多くは、10月7日の奇襲で最も大きな被害を受けた地域の出身者だった。
イスラエル南部キブツ(農業共同体)クファール・アザの出身だというシリ・ハヤリ氏はBBCに対し、「私は10月7日にあの場所にいた。仲間が誘拐された。私たちは彼らを取り戻したい。いますぐ返してほしい」と語った。
イスラエルとハマスの双方の合意によって12月1日朝まで7日間続いた戦闘休止では、人質105人が解放された。現在は、人質がさらに解放される可能性のある新たな合意について交渉が進められていると報じられている。しかしハマスは、完全な停戦の実現についてのみ交渉に応じると、公に主張している。