絵画「鏡のヴィーナス」の保護ガラス割り逮捕 ロンドンで環境活動家

環境保護団体「ジャスト・ストップ・オイル」は、安全ハンマーでガラスを割ったとしている

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ロンドンのナショナル・ギャラリーで6日、絵画「鏡のヴィーナス」の保護ガラスが破壊され、環境保護団体「ジャスト・ストップ・オイル(とにかく石油をやめろ)」(JSO)の抗議者2人が逮捕された。

JSOは、逮捕された2人はハナン(22)とハリソン(20)だとし、安全ハンマーでガラスを割ったと説明した。

警察は、ロンドンのホワイトホール(官庁街)の道路をゆっくりと行進したJSOの抗議者約100人も逮捕したと発表した。

「鏡のヴィーナス」は、スペインの画家ディエゴ・ベラスケスの1600年代の作品。1914年に女性参政権運動家メアリー・リチャードソンが刃物で切りつけた歴史がある。

JSOは今回の事件を受け、「女性は投票で投票権を得たわけではない。今こそ言葉ではなく行動の時だ。『とにかく石油をやめる』時だ」とした。

また、「私たちは政治に失望している。1914年には女性たちが失望していたが、今は私たちが失望している。新しい石油とガスは何百万人もの命を奪う。もし私たちが芸術を愛し、人生を愛し、家族を愛するならば、『とにかく石油をやめる』必要がある」とした。

ロンドンのホワイトホール(官庁街)でゆっくりと行進した多数のJSO活動家らも逮捕された

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JSOをめぐっては、ホワイトホールにある戦没者慰霊碑を標的にしているとの報道があり、国会議員や市長らが批判していた。ただ、JSOも警察もそうした意図はなかったとしている。

JSO側によると、抗議者らはホワイトホールの交通を遮断した後、慰霊碑の基部に移動させられたという。現場にいた警官1人もこの説明は正しいとした。

ロンドン警視庁は、慰霊碑に関して犯罪行為はなかったとした。また、トラファルガー広場や議事堂前広場、慰霊碑付近で公序良俗に違反した疑いで、抗議者らを逮捕したとした。

JSOはこのところいくつかの抗議デモを繰り広げている。1日にはアールズ・コート・ロードが封鎖され、30人以上が訴追された。

ロンドン警視庁は抗議者100人近くを逮捕したとしている

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