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ガザ市の病院で爆発、約500人死亡か イスラエル軍はパレスチナ武装勢力を非難
パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市にある病院で17日夜、大きな爆発が起きた。ガザ保健当局は、死者が約500人に上るとしている。ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスはイスラエルによる攻撃だと非難しているが、イスラエルは空爆を否定している。この事態を受け、アメリカのジョー・バイデン大統領はヨルダン訪問の予定を延期した。
爆発があったのは、ガザ市のアル・アハリ病院。現場の画像からは、暗闇の中で血まみれの負傷者らが担架で運び出される混乱状況がわかる。がれきが散乱する路上には、死体や破壊された車が見える。直前に大爆発があったことを示す動画も浮上している。
現地の人々によると、病院敷地内のホールには数百人が避難していたという。
この病院に勤めるロンドン出身のガッサン・アブ・シッタ医師は、爆発の直後、「病院の一部が燃えている。救急部だけなのかはわからない。手術室は確かに炎上している。(中略)天井の一部が落ちた」、「あちこちに割れたガラスがある。病院には避難してきた人がたくさんいる。人々は廊下に移動させられている」とBBCに話した。
爆発当時、ガザのアル・アハリ病院で働いていた医師は、爆発後の混乱した瞬間をこう語った。
匿名の医師は、院内には4000人が避難していたと説明。爆発で病院は壊滅的な被害を受けたと述べた。また、生存者を救助するため、病院は人が出払っているとした。
アル・アハリ病院に近いシファ病院には、多数の負傷者が運び込まれている。
パレスチナ側はイスラエルが攻撃と
この爆発を受け、ハマスは声明を発表。「戦争犯罪」だと非難し、「病院は病人や負傷者、(攻撃によって)強制的に家を追われた人を何百人も収容していた」とした。
そして、「何百人もの犠牲者がまだがれきの下敷きになっている」とした。
パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は、アル・アハリ病院での爆発を「おぞましい戦争の虐殺」だと糾弾。イスラエルが「すべてのレッドライン(越えてはならない一線)を越えた」と付け加えた。
ハマスのリーダーとされるイスマイル・ハニヤ氏は、病院が襲われた責任はアメリカにあると主張。アメリカがイスラエルに「侵略の口実」を与えているとした。
ハニヤ氏はテレビ演説で、「病院での大虐殺は、敵の残忍さと敗北感の大きさを示している」と発言。すべてのパレスチナ人が「外に出て、占領と入植者に立ち向かう」べきだと訴えた。また、すべてのアラブ人、イスラム教徒に告げるとして、イスラエルに対して抗議行動を取るよう呼びかけた。
イラン外務省も、爆発はイスラエルの空爆によるものだとし、「武器をもたず身を守ることのできない人々」が死傷したとした。
イスラエルはパレスチナを非難
一方、イスラエル軍は「X」(旧ツイッター)で関与を否定。病院で爆発があった時間帯には、ガザの「テロリスト」から多数のロケット弾が発射され、病院付近を通過していたとした。
その上で、、「複数の情報」から、ガザ地区の武装勢力「イスラム聖戦」(PIJ)が発射したロケット弾が病院に当たったとみられるとした。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は病院の爆発について、「野蛮なテロリスト」の仕業だと非難。イスラエル軍によるものだというハマスの主張を否定した。ロイター通信が伝えた。
ネタニヤフ首相の顧問を務めるマーク・レゲヴ氏は、情報を総合した結果、ハマスのロケット弾が病院に落下したとみられるとBBCに説明。「過去のガザのテロリストとの紛争から、向こうがこちらに発射するロケット弾の平均約33%が途中でガザに落下することがわかっている」と述べた。
ロイター通信によると、イスラエル軍から爆発を引き起こしたとして名指しされた「パレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)」は、関与を否定した。
バイデン氏がヨルダン訪問を延期
この事態を受け、米ホワイトハウスは、バイデン大統領のヨルダン訪問を延期すると明らかにした。ヨルダンではアブドラ国王、パレスチナ自治政府のアッバス議長、エジプトのアブドゥル・ファッターハ・アル・シーシ大統領と会談の予定だった。
ホワイトハウスは声明で、「大統領はガザの病院爆発で失われた罪のない命に深い哀悼の意を表し、負傷者の1日も早い回復を願った」とした。
また、「大統領は各指導者らと近いうちに直接話し合うことを楽しみにしている。今後数日間は、それぞれと定期的かつ直接的に関わり合うことで同意した」とした。
バイデン氏はイスラエル訪問の予定は変えておらず、17日に大統領専用機に乗り込んだ。18日に同国のネタニヤフ首相とは会談する予定。
ヨルダンのアイマン・サファディ外相は、「戦争を止めること以外、今は何を話しても無駄だ」と述べた。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「何百人ものパレスチナ民間人が殺されたことを、恐ろしく思っている」として、病院への攻撃を非難するメッセージを「X」に投稿した。
グテーレス氏はまた、「診療所、医療関係者、国連施設は国際法で明確に保護されている」と強調した。