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カナリア諸島沖で移民船沈没、30人超死亡か 当局の対応に厳しい目
スペイン領カナリア諸島沖の大西洋で21日、小型船が沈没し、乗っていた移民30人以上が溺死した恐れがあると、移民関連の2団体が発表した。
小型船は、グラン・カナリア島の南東約160キロの海域で沈没した。
移民船を注視し、乗船者と親族らから連絡を受けている慈善団体「ウォーキング・ボーダーズ」と「アラーム・フォーン」によると、60人近くが乗っていたという。
ウォーキング・ボーダーズは、女性4人と赤ちゃん1人を含む39人が溺死したと説明。「沈没する恐れのある薄っぺらいゴムボートの中で、女性6人と赤ちゃん1人を含む60人が12時間以上救助を待っていた。これは極度の苦しみだ」とした。
一方、アラーム・フォーンは35人が行方不明だとした。
スペイン当局は、救助隊が未成年者と男性の遺体を発見するとともに、24人を救助したと発表。何人が乗船していたのかは不明だとした。
先週にはギリシャ沖で、移民を乗せた漁船が沈没。少なくとも78人の死亡が確認され、さらに数百人の死亡が危ぶまれている。
ギリシャ沿岸警備隊は、漁船はイタリアに向けて航行中で救助の必要はなかったと主張。だがBBCは、この説明に疑問を投げかける証拠を入手した。
今回の小型船の沈没をめぐっては、スペイン当局が船に気づきながらも救助活動をしなかったとの報道も出ており、ヨーロッパの移民対応に改めて厳しい目が向けられている。
スペイン救助船が比較的近くにいたが
ロイター通信は、スペイン国営EFE通信を引用するかたちで、同国の救助船が20日夜にはゴムボートから約1時間の位置にいたと報じた。
また、救助活動はモロッコの当局が引き受けたため、スペインの船は救助にあたらなかったと伝えた。モロッコ当局は巡視船を派遣し、21日朝にゴムボートに到着。スペインの救助機が上空からゴムボートを発見してから10時間後のことだったという。
BBCはモロッコ内務省にコメントを求めている。
スペイン・カナリア諸島州のアンヘル・ビクトル・トーレス首相は、今回の出来事を「悲劇」と表現。欧州連合(EU)に対し、「協調的かつ支援的な対応を提供する」移民政策の確立を求めた。
カナリア諸島はアフリカの西岸沖にあるが、スペインの一部。アフリカから多くの移民が、ヨーロッパ本土に渡ることを願って、同諸島に移動している。
国連の国際移住機関(IOM)によると、西アフリカから大西洋を通る移民ルートは、世界で最も死者が多い航路の一つとされる。
昨年は少なくとも45隻の船が難破し、移民543人が死亡または行方不明になった。データが少ないため、これらの数字は「おそらく実際より少ない」という。
移民の大半は、モロッコ、マリ、セネガル、コートジボワール、その他のサハラ以南のアフリカ諸国の出身だという。
スペイン当局は21日と22日朝にも、カナリア諸島のランサローテ島とグラン・カナリア島付近で、小型船3隻に乗っていた計160人以上を救助した。